BUSINESS NEWS
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail

「ロレックス」一強に割って入るブランドは何だ?

May 19, 2023.三浦彰Tokyo, JP
VIEW3379
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail
6月2日に渋谷・キャットストリートにオープンする「チューダー ブティック 渋谷(TUDOR BUTIQUE SHIBUYA)」

銀座中央通りの「ロレックス(ROLEX)」専門店「クオーク(QUARK)」の強盗事件から10日余り経った。高級時計の世界での「ロレックス一強」が強く印象付けられた事件だったが、時計業界では実用性と圧倒的知名度を合わせ持つ「ロレックス」ではなく知る人ぞ知る長い歴史と格式を持った「パテックフィリップ(Patek Philippe)」、「オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)」、「ヴァシュロン コンスタンタン(Vacheron Constantin)」の3ブランドが3大高級時計ブランドとして挙げられるようだ。この3大ブランドは「ロレックス」一強には我関せずというスタンスでまさに本物を知る真のファンに愛されているのだ。

一方、「ロレックス」に続く実用性と知名度を兼ね備えた存在として、注目を集めているブランドがある。6月2日に渋谷・キャットストリートに国内最大規模を誇る「チューダー ブティック 渋谷(TUDOR BUTIQUE SHIBUYA)」をオープンする「チューダー(TUDOR)」がそのブランドだ。なんのことはない「ロレックス」の創設者であるハンス・ウィルスドルフ(Hans Wilsdorf)が1926年に登録したブランドである。「ロレックス」とは兄弟会社と言ってよい存在だ。現在でも両社はハンス・ウィルドルフ財団が所有。デザインもよく似ているが、価格は「チューダー」が「ロレックス」の60〜70%という水準だ。1970年代までは「チュードル」のブランド名で展開されていたが、その後国内の正規取り扱いが解消され、日本では2018年に「チューダー」のブランド名で再上陸した。取り扱いは日本ロレックスで「ロレックス」と同様に日本の特約店による店舗展開が行われている。

まず2019年10月に銀座・並木通りに初のブティックが誕生以降、大阪・心斎橋(2020年12月)、広島(2021年5月)、石川・金沢(2022年11月)、福岡(2023年2月)と急ピッチでブティックオープンが進んでいる。

今回の渋谷キャットストリートのブティックにはちょっと驚かされる。高級時計にとって決してふさわしい立地ではないからだ。20〜30代の若年層の需要掘り起こしを狙った出店だと考えられるが、1本50万円の「チューダー」が20〜30代の若年層の心を捉えられるのかどうか注目したい。

READ MORE