SNS上で話題となっている3人組音楽グループ「CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN(チョコパコチョコキンキン)」が1枚目のフルアルバム『tradition』を7月にリリースした。
2023年には、シンセサイザーやコンピュータを駆使したエレクトロポップで世界中に大旋風を巻き起こした音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra)」(通称Y.M.O.)のメンバーの高橋幸宏と坂本龍一が亡くなり、残るメンバーはリーダーである細野晴臣だけとなった。世界中のファンが悲しむ中、SNS上でユニークな作曲風景が話題となり、注目を集めているエレクトロバンドが今回紹介する「CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN」である。
「CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN」というグループ名は作曲を担当するDaidoがキューバに留学した際に教わったキューバ民謡のリズムパターンの名前であり、世界各地の民族音楽に電子音楽を融合させるというコンセプトを持つ音楽グループだ。都内の路上で環境音やパーカッションを駆使し、遊びながらファーストシングルの『花様年華』を制作していく姿はSNS上で大きな話題となっている。
民族音楽とエレクトロを掛け合わせ、独特な音楽を奏でる「CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN」であるが、ベースを弾くメンバーのYutaは細野晴臣を祖父に持っており、その影響を強く受けていることがわかる。細野晴臣が1970年代にリリースしたトロピカル3部作と呼ばれる『トロピカル・ダンディー』、『泰安洋行』、『はらいそ』は民族音楽に着目したものであり、異国情緒あふれるアルバムだ。「笑わせたいという気持ちが常にある」と語る彼らの音楽性はユーモアに溢れており、どこかY.M.O.に通ずるところがあるように感じられる。
7月にフルアルバムをリリースし、徐々に頭角を表している東京発3人組に注目だ。