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髙田賢三の没後初となる大規模回顧展が兵庫県の姫路市立美術館で開催中

NEWJun 10, 2025.セブツー編集部Tokyo, JP
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ドレス dress 1982-1983AW ©Kazuko Masui

ファッション業界においてパリで最も成功した日本人のひとりで、ファッションブランド「ケンゾー(KENZO)」の創始者である髙田賢三の没後初となる大規模回顧展「大阪・関西万博記念事業 高田賢三展 パリに燃ゆ、永遠の革命児」が、兵庫県姫路市の姫路市立美術館で開催されている。姫路は髙田賢三の出身地でもある。本展は髙田賢三の生涯にわたる創作活動と、ファッション業界に残した功績を回顧する。

髙田賢三は文化服装学院を卒業後、1965年に渡仏し、1970年にブティック「ジャングル・ジャップ(Jungle Jap)」をオープンして初コレクションを発表。1993年にはLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の傘下に入り、1999年に「ケンゾー」のデザイナーを退任。その後は、オペラ「蝶々夫人」の衣装のデザインやアテネオリンピックの式典ユニフォームのデザインなどを担当していた。2016年にフランス政府からレジオンドヌール勲章シュヴァリエ位を授与されている。

髙田賢三のデザインは、身体を衣服から解放する直線裁ちの着物袖やダーツをなくしたゆとりある服、そして独特の色使いや柄の組み合わせが特徴で、「色彩の魔術師」とも呼ばれた。従来の西欧中心の伝統にとらわれず、国境や文化、性別を自由に超える新しい衣服のあり方を示唆し、現在でも世界中で愛されている。

本展では、髙田賢三のデザインの変遷を辿る衣装展示のほか、幼少期の絵画やアイデアの源泉となった資料、衣装のデザイン画など、多角的な視点からその人物像と創作活動を紹介している。また、髙田賢三が約20年かけて集めたリボンで制作したウェディングドレスや、国宝・姫路城が世界文化遺産に登録されたことを記念して1994年に開催された「キャスティバル'94」の衣装作品など、合計100点もの作品が展示されている。建築家の隈研吾とのコラボレーションでリノベーションされた旧髙田賢三邸のクローズアップ展示なども行われる。

「大阪・関西万博記念事業 高田賢三展 パリに燃ゆ、永遠の革命児」は7月21日まで。

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