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トレファクを「中古屋」だと思っているなら目を覚ませ 「買って売る」で終わらない6段サイクルで最高益【いづも巳之助の一株コラム】

NEWOct 14, 2025.いづも巳之助Tokyo,JP
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トレファク公式HPより

おや?トレジャー・ファクトリーが「中古屋さん」だと思っている人は、そろそろ目を覚ました方がいいかもしれないね。創業30周年の節目に、米国へ本格進出を発表。しかもその直前には「無人ドレスレンタル事業」の譲受まで決めてきた。いまや「リユース企業」というより、「モノの循環を設計する企業」に変わりつつある。

■中間決算は過去最高
2026年2月期の中間決算は
・売上高224億5300万円(前年同期比+14.5%)
・営業利益19億1900万円(+10.0%)
・純利益12億3800万円(+8.2%)。
中間期としては過去最高で、配当も19円(前期+1円)に増額。営業利益率は8.4%、ROE28%台と高水準を維持した。下期には13店舗の新規出店も控え、通期では売上高462億円、営業利益44億円、純利益30億円を見込む。つまり、利益も店舗も、どちらも「攻め」の姿勢なんだよ。

チャネル構成を見れば、店舗売上が約70%を占める一方で、EC販売が15%、BtoBオークションが5%前後、レンタル・引越・終活サービスが残りを担う。つまり、リアル店舗を軸にしながらも、30%が「非店舗=デジタル収益」なんだな。業界全体のオンライン比率(約20%)を上回り、リユース業界では異例のハイブリッド体制を築いている。

■水平統合リユースモデルが優れている
普通のリユース業者は「買って売る」で終わる。トレファクはそこに、もう一つの回路を組み込んでいる。
① 買取(個人・法人・出張・宅配)
② 店頭販売(トレファク/スタイル/スポーツ)
③ EC販売(トレファクONLINE)
④ オークション(トレファクLIVE)
⑤ レンタル(Cariru/Empty Dressy)
⑥ 引越・終活(Regacy)

この6段のサイクルが、すべて同じ在庫データベースでつながっている。たとえば、ドレスをレンタルしたあとに中古としてECで販売し、最終的に法人オークションへ回すなんて事もあるよな。同じアイテムが何度も収益を生む「水平統合リユース」が、すでに回り始めているのだ。

■米国進出は第2の創業?
創業30周年を迎え、2025年9月にTreasure Factory USA Inc.を設立。リユース市場が巨大なアメリカで、タイ・台湾に続く第3拠点を築く。単なる海外展開ではなく、「日本式リユース文化の輸出」だ。多様なライフスタイルと高い廃棄率を持つ米国市場に、「もったいない文化」をDXで輸出する取り組みだ。

トレファクが目指すのは、リユースの国境を越えた「Reuse as a Service」。在庫・査定・販売のデータをひとつにつなぎ、「どこで、いくらで売れたか」をすぐに反映できる仕組みなんだ。これはもはやリユース企業ではなく、「循環DX企業」と呼ぶべきだろうな。

■投資判断は?
株価は決算翌日に1,650円まで調整(▲8%)したが、PERは15倍台、ROE28%、営業利益率9.6%と数値は依然堅調。中間増配、米国進出、無人店舗という三拍子がそろう中での押し目は、むしろチャンス。巳之助の買いレンジは1,600円前後と読む。

巳之助は思う。「中古屋さん」より「循環屋さん」が、これからの時代にフィットするんだ。

プロフィール:いづも巳之助
プライム上場企業元役員として、マーケ、デジタル事業、株式担当などを歴任。現在は、中小企業の営業部門取締役。15年前からムリをしない、のんびりとした分散投資を手がけ、保有株式30銘柄で、評価額約1億円。主に生活関連の流通株を得意とする。たまに神社仏閣への祈祷、占い、風水など神頼み!の方法で、保有株高騰を願うフツー感覚の個人投資家。

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