京都国立近代美術館が開館60周年を記念して、小林正和の初となる回顧展を3月10日まで開催している。
1960年代以降、欧米では従来のテキスタイルの概念を超越した作品が数多く登場した。天然・合成繊維のみならず、金属や鉱物などの様々な素材をも用いて、平面から立体、そして空間へと展開した作品群は、ファイバーアートと呼ばれるようになっていった。
本展は日本におけるファイバーアートのパイオニアである、小林正和の初となる回顧展。小林の代表作や関連資料約80点と、彼と同時代の作家らの作品を展示し、1970年代から1990年代にかけて京都に発したファイバーアートの動向を振り返る。また、そこでの小林の活動の意義や国際的な位置づけ、そして今後のファイバーアートの展開について改めて考える機会となる。
展覧会は序章から4章の全5章で構成され、大学で漆工を学んだ小林が糸と出会い、糸を用いた立体造形作品を発表し、国際的な評価を得て、最終的には戸外でのインスタレーションへと展開させていく流れを追う。1
■「開館60周年記念 小林正和とその時代ーファイバーアート、その向こうへ」概要
会期:2024年1月6日(土)〜3月10日(日)
休館日:月曜日、2月13日(火) ※ただし2月12日(月・祝)は開館
会場:京都国立近代美術館 〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
料金:一般 1200円/大学生 500円/高校生以下・18歳未満 無料
開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで開館)※入館は閉館の30分前まで