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エービーシー・マート株7.66%高と急騰 上場廃止に向かうジーフットとの明暗鮮明に

NEWApr 9, 2026.セブツー編集部Tokyo, JP
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靴・アパレル販売大手のエービーシー・マートは4月8日、2026年2月期の通期連結決算を発表した。売上高は3786億2400万円(前年比1.7%増)、営業利益は632億8700万円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は463億4600万円(同2.2%増)と、いずれも前年を上回り、高収益体質を維持しながら安定した拡大を続けている。

決算発表を受けた株式市場の反応はポジティブだった。翌9日の株価は前日比7.66%高の2,880.5円まで上昇し、急騰。年間配当予想を前期比5円増の80円に引き上げたことが好感されたとみられる。加えて、安定した収益基盤と株主還元姿勢が再確認されたことも、買い安心感につながった。

一方で8日には、イオンが「アスビー(ASBee)」を展開するジーフットの完全子会社化を発表。ジーフットは上場廃止となる見通しで、同じ靴流通業界の中でも、収益力の差が鮮明に浮き彫りとなった。市場では、エービーシー・マートの強固なビジネスモデルが相対的に評価される構図となっている。

業績の内訳を見ると、国内市場の好調さが全体を牽引している。国内売上高は2731億6400万円(前年比5.4%増)、営業利益は564億4100万円(同6.3%増)と、増収増益を達成。特に販促施策が奏功しており、TOMORROW X TOGETHERやBABYMETAL、RIP SLYMEといった人気アーティストを起用したキャンペーンが若年層を中心に集客を押し上げた。さらに訪日客の回復を背景に、免税売上も金額ベースで前年比10%以上増加しており、インバウンド需要の取り込みにも成功している。

一方、海外事業は引き続き課題が残る。売上高は1113億7800万円(前年比4.5%減)、営業利益は70億3100万円(同24.8%減)と減収減益。各地域での消費環境の変化や競争激化に加え、コスト上昇の影響も重なり、収益性が低下した。国内とのギャップは大きく、今後は海外戦略の再構築や収益改善が重要なテーマとなる。

2027年2月期の連結業績予想は、売上高4008億円(前年比5.9%増)、営業利益656億円(同3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は464億円(同0.1%増)を見込む。引き続き国内市場を軸に安定成長を維持する一方で、海外事業の立て直しが中長期的な成長のカギを握る。靴流通業界において、勝ち組と苦戦組の差が広がる中、同社の戦略と実行力が今後一層問われる局面に入っている。

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