・営業利益:360億5100万円(同+0.7%)
・経常利益:342億1900万円(同−4.1%)
・親会社株主に帰属する四半期純利益:232億4500万円(同+21.9%)
為替差損によって、経常利益がわずかに減少になったが好調は持続している。それよりも、第3四半期決算発表と同時に発表された通気業績予想が上方修正されたことが好感を持たれた。前回業績予想は8月12日の第2四半期発表時のものだ。
・売上高:4600億円→4800億円
・営業利益:270億円→340億円
・経常利益:260億円→320億円
・親会社株主に帰属する四半期純利益:180億円→210億円
もうこの11月11日の業績上方修正を知っているかのように、11月10日から株価は上昇を始め(同日終値2429円)、11月16日には3000円台に突入している。
上昇率第3位(+22.2%)は、アパレルメーカーのルックホールディングスだ。百貨店卸をメインにしていたが、現在は直営店展開や韓国事業など多面的な業態をもつ企業に変容している。収益認識に関する会計基準を今期から採用しているため前年との比較はできないが、11月10日に発表になった第3四半期(2022年1月1日〜2022年9月30日)決算は以下の通り。
・売上高:392億4400万円(前年285億800万円)
・営業利益:27億4800万円(前年7億6600万円)
・経常利益:32億100万円(前年9億8100万円)
・親会社株主に帰属する四半期純利益:23億3000万円(前年6億900万円)
単純比較はできないが、すでにコロナ禍前の2019年の業績を大きく上回っていると考えてよいレベルの業績だ。このため同社は、同日2022年第4四半期決算予想の上方修正を行った。前回業績予想は8月8日の第2四半期決算発表時のもの。
・売上高:530億円→535億円
・営業利益:34億円→38億円
・経常利益:36億円→41億円
・親会社株主に帰属する四半期純利益:24億円→29億円
・配当:50円(年間)→60円(年間)
これを受けて同株はこの発表(終値2110億円)のあった翌日から上昇を続け一時2500円を突破している。
83銘柄中で最下位は株価下落率−13.5%のセレクトショップチェーンTOKYO BASEだった。11月16日に特別損失の計上及び通期連結業績予想の下方修正及び無配を発表したことで失望売りが出た。原因は同社の連結子会社である東百国際貿易(上海)有限公司が運営する一部の店舗の撤退を決議し、その固定資産について減損損失3億9400万円を特別損失として計上したため。前回の予想は9月14日の第2四半期発表時のもの。
・売上高:210億円→189億円
・営業利益:12億円→−1億円
・経常利益:12億円→1億8000万円
・親会社株主に帰属する四半期純利益:8億4000万円→−7億円
・配当:2円→0円
赤字&無配転落である。株価は200円台に突入してしまった。同社は中国戦略にかなり力を入れていたため、現在の中国のゼロコロナ政策の影響は大きかった。2017年のピーク時にはセレクトショップ界の星として2000円の株価までつけた同社だが、巻き返しなるだろうか。