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地獄を見たMTGがコロナ神風で株価急上昇!

Apr 8, 2021.三浦彰Tokyo, JP
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MTGの松下剛社長(PHOTO:SEVENTIE TWO)

ウェブメディア「SEVENTIE TWO」では、定期的にビューティー関連株33銘柄の株価の上昇率ランキングを掲載しているが、今回は今年1月4日大発会の初値から3月31日終値までの3カ月の上昇率ランキングを発表する。

上昇率第1位は美顔ローラー「リファ(Refa)」や「シックスパッド(SIXPAD)」などの美容・健康器具を手がけるMTGだった。上昇率は42.7%だ。2018年7月10日のMTGの東証マザーズ市場への上場はメルカリに続く大型上場ともてはやされた。サッカー界のスーパースターのクリスチャン・ロナウドの広告起用、マドンナとの化粧品の共同開発など話題は満載だった。上場後株価は公開価格の5800円を大きく上回る初値7050円をつけ、7月12日には8120円の最高値を記録。しかしその後転売を禁じたEC法が中国で実施されたための販売不振に加えて中国での不適切会計が発覚。同社の会計監査を手がけていたトーマツは監査作業の増加に嫌気がさして契約更新を辞退するなどの大スキャンダルにまで発展した。2019年9月期では売上高360億4600万円(前年−38.3%)、営業利益−144億2100万円、経常利益−146億9800万円、親会社株主に帰属する当期純利益−262億700万円とまさに天国から地獄へとまっ逆さま。「シックスパッド」は横バイだったが「リファ」はなんと前年の321億円から130億円まで減少するありさまだった。2019年11月22日には株価はなんと754円まで下落した。決算発表の大幅な遅れなどから上場廃止もあり得ると言われた。

2019年9月に京セラ出身で日本航空(JAL)の再建にも関わった太田嘉仁氏を会長に迎えてガバナンスの強化など必死の再建策を進めてきた。再建には5年かかるだろうと言われたが、ここでコロナという「神風」が吹く。失った消費者の信用は一気に回復。コロナ禍の巣ごもり需要で「シックスパッド」「リファ」ともに急回復を見せた。急回復の原動力はEC、TV通販などの国内ダイレクトマーケティング事業である。

2020年9月決算は売上高348億4500万円(+3.3%)営業利益12億1900万円、経常利益16億7200万円、親会社に帰属する当期純利益15億2500万円とわずか1年でミラクルな急回復をみせたのである。

株価の方は、前述した2019年11月22日の754円よりさらに下がり続けて2020年3月19日にはコロナの感染拡大で株式市場が一斉に下げた3月中旬に520円(3月19日)という史上最安値を記録している。この時点ではMTGが、「巣ごもり銘柄」だなという認識は株式市場ではなかったのである。

ミラクルな回復を見せた2020年9月決算が発表になった11月13日には1847円という2020年における最高値をマークしている。

その後2021年9月期の第1四半期(2020年10月1日〜2021年12月31日)の決算が2月10日に発表になった。それによると:
売上高109億4100万円(前年比+7.5%)
営業利益14億700万円(前年−2億2500万円)
経常利益14億2200万円(前年4400万円)
親会社株主に帰属する四半期純利益13億400万円(前年−3900万円)

3つの利益段階とも期初(11月13日)に発表した通期予想をすでに3カ月間でクリアしてしまっているのだから、1月4日大発会初値から42.7%と大幅上昇しても不思議ではない。創業者の松下剛社長が月額役員報酬を1年間返上(2019年)するなど臥薪嘗胆した結果なのだろうが、評価がウナギ上りなのが京セラ出身の太田嘉仁会長である。やはりガバナンスの弱さで湖池屋から松本晃氏を招いて再建に着手したRIZAPグループが依然低迷から抜け出せないのとは対照的だ。

もちろんMTGも上場当初の8120円などというとんでもない史上最高値に比べれば自慢できる株価ではないのだが、地獄からはい上がって地上に出て来たことだけは確かである。どこまで株価を伸ばせるのか大注目である。とりあえずは2000円台の奪回ということになろう。

 

※「SEVENTIE TWO」ビューティ関連33銘柄
ヤーマン、ファンケル、ピアラ、ユニ・チャーム、MTG、スギホールディングス、ココカラファイン、ライオン、ウエルシアホールディングス、コーセー、ビューティ ガレージ、、ミルボン、ツルハホールティングス、アジュバンコスメジャパン、サンドラッグ、富士フィルムホールディングス、マツモトキヨシホールディングス、コタ、I-ne(*2020年09月25日新規上場)、日華化学、ハウスオブローゼ、粧美堂、資生堂、花王、田谷、エム・エイチ・グループ、ポーラ・オルビスホールディングス、ノエビアホールディングス、シーボン、アイスタイル、ハーバー研究所、マンダム、MRKホールディングス、日本色材工業研究所

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