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三共生興の中間決算は「ダックス」「レオナール」の減損で赤字転落 国内外で販売低迷続く

NEWNov 7, 2025.セブツー編集部Tokyo, JP
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三共生興は11月6日、2025年3月期の中間期決算を発表した。売上高は106億9800万円(前年同期比5.0%減)、営業利益は5億8600万円(同49.2%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は5億5100万円の赤字(前年同期は11億1500万円の黒字)となり、減損処理の影響で大幅な減益となった。

同社は、「ダックス(DAKS)」や「レオナール(LEONARD)」などのブランド事業について、今後の収益性を見直した結果、商標権やのれんなどの減損損失14億1200万円を計上。一方で、保有株式約32億円分を売却し、特別利益22億円を今後計上する見込みだ。資産の入れ替えを通じて、財務体質の健全化を進める狙いがある。

主力のファッション関連事業は、売上高42億1100万円(同14.5%減)、営業利益2億4400万円(同69.1%減)と大幅減。国内百貨店チャネルでは来店客数の減少が続き、販売は苦戦。昨年11月に東京・南青山の「ヴァルカナイズ・ロンドン 青山」内にオープンした旗艦店の運営コストがかさんだことも響いた。

海外市場も回復が遅れている。中国では「ダックス」の販売に明確な反転の兆しが見られず、香港やマカオでは観光客層の高齢化や購買トレンドの変化も影響。「ダックス」「レオナール」ともに販売が低迷し、アジア全体で厳しい状況が続く。

ファッション関連の国内EC売上は、「ダックス」が4400万円(同3.9%増)とわずかに伸びた一方で、「レオナール」は8200万円(同13.4%減)と二桁の減収。オンライン強化が急務となっている。

一方、繊維関連事業はOEM生産などが堅調で、売上高53億600万円(同7.4%減)ながら営業利益は3億9300万円(同29.1%増)と利益率が改善。不動産関連事業も減収減益ながら安定した収益を確保し、売上高12億7500万円(同5.7%減)、営業利益3億8600万円(同3.2%減)だった。

中間決算の赤字転落を受け、三共生興は2026年3月期の通期業績予想を下方修正。売上高225億円(従来予想230億円、前年比0.4%減)、営業利益10億円(同19億円、同43.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益20億5000万円(同21億円、同2.8%減)とした。減損損失の影響に加え、国内外での販売低迷が重荷となっている。

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