三陽商会が1株を3株に株式分割　株主優待も拡充へ

アパレル企業の三陽商会は12月26日、株式分割と株主優待制度の変更（拡充）を決議したと発表した。2026年8月31日を基準日として1株を3株にするもので、9月1日付で効力が発生する。これに伴い定款の一部を変更し、発行可能株式数を従来の4000万株から1億2000万株に拡大する。

今回の株式分割の目的は、株式の投資単位当たり価格を引き下げ、投資しやすい環境を整えること。これにより株式の流動性向上や、新規株主の増加を図る狙いがあるという。

また、株式分割に関連して株主優待制度の変更も実施される。これまで保有株式数に応じて年2回案内されていた優待セールに加え、新たに「SANYO MEMBERSHIP（SMS）ポイント」制度が導入される。保有株式数や保有期間に応じてポイントが付与され、三陽商会の商品購入に利用できる仕組みになるとしている。具体例として、600株以上保有かつ1年以上の株主には年間5000ポイント、3000株以上かつ1年以上ではさらに多くのポイントが付与されるなど、長期保有者向けの優遇が拡充される見込みだ。

株式分割と優待見直しは、個人投資家の参入促進と株主還元の強化を目的とした施策として位置づけられており、株式市場での評価や取引活性化にもつながる可能性がある。分割実施後の株価動向や、改定された優待制度の反響が注目される。