セブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイHD)は10月10日、2025年2月期の中間期決算を発表した。売上高にあたる営業収益は6兆355億円(前年同期比8.8%増)、営業利益は1869億円(同22.4%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は522億円(同34.9%減)と、増収だったものの大幅な減益だった。
主力である「セブンイレブン(SEVEN‐ELEVEN)」のコンビニエンスストア事業は、国内の営業収益は前年同期比1.8%減となる4623億円、営業利益は同7.8%減となる1277億円となり、海外の営業収益は同14.5%増となる4兆6125億円、営業利益は同35.0%減となる733億円だった。
イトーヨーカ堂などのスーパーストア事業の営業収益は前年同期比0.6%減となる7245億円、営業利益は同20.7%減となる35億円だった。セブン&アイHDは、好調なデリバリーサービス「7NOW(セブンナウ)」を今期中に全国への拡大を目指す一方、ネットスーパー「イトーヨーカドーネットスーパー」は撤退する。「イトーヨーカドーネットスーパー」は、日用品などの他に「ディーン&デルーカ(DEAN & DELUCA)」や「ねんりん家」などを取り揃えていたが、事業撤退することで営業損失の解消を目指す。
セブン&アイHDは現在、カナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシォン・クシュタール(Alimentation Couche)から買収提案を受けており、今後の協議の行方に注目が集まっている。セブン&アイHDは中間持株会社を設立し、イトーヨーカ堂、ヨークベニマル、ロフト、赤ちゃん本舗など7社を対象に組織を再編することも発表している。
さらに、こうしたことから社名変更を予定していることも正式に表明した。仮称としながら、7-Eleven Corporationの社名が有力だ。定款の変更が必要となるため、2025年5月の株主総会後に決定となる見込みだ。
セブン&アイ・ホールディングスは同日、2025年2月期の連結業績予想の修正を発表している。売上収益は11兆8790億円(修正前は11兆2460億円、前年比3.5%増)、営業利益は4030億円(同5450億円、同24.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1630億円(同2930億円、同30.4%減)に修正した。