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信長も愛した「蘭奢待」の香りを再現した高砂香料 第3四半期は欧米減速もアジア増益

NEWFeb 17, 2026.セブツー編集部Tokyo, JP
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展覧会『正倉院 THE SHOW』での「蘭奢待」の香りを再現した展示

香料業界大手の高砂香料工業は2月13日、2026年3月期の第3四半期決算を発表した。売上高は1686億5600万円(前年同期比4.0%減)、営業利益は73億8200万円(同43.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は67億5100万円(同36.1%減)と減収減益だった。

同社は、食品・飲料向けのフレーバー、香水や化粧品、家庭用品向けのフレグランス、さらにそれらの原料となるアロマイングリディエンツを展開しており、28の国・地域に拠点を持つグローバル企業だ。2025年9月に開催された展覧会『正倉院 THE SHOW』では、織田信長が愛したとされる香木「蘭奢待(らんじゃたい)」の香りを史上初めて再現・展示するなど、技術力の高さでも注目を集めてきた。

ただ、業績は厳しい状況が続いている。日本は売上高581億円(同4.3%増)と増収を確保したものの、営業利益は2億円(同95.3%減)と急減。フレーバーは堅調だったが、医薬品中間体の米国子会社向け輸出が減少し、売上総利益を押し下げた。米州は売上高423億円(同19.6%減)、営業利益14億円(同50.0%減)。米国子会社におけるフレーバー、フレグランス、ファインケミカルの出荷減少が響き、大幅な減収減益となった。

欧州は売上高308億円(同3.4%増)と増収だったが、営業利益は10億円(同47.4%減)。フレーバーは堅調だった一方、フランス子会社での新基幹システム導入に伴う出荷調整が影響し、フレグランスの出荷が減少。収益を圧迫した。アジアは売上高374億円(同0.3%減)とほぼ横ばいながら、営業利益は47億円(同20.5%増)と増益を確保。コスト管理や高付加価値品の伸長が寄与したとみられる。

通期見通しも慎重だ。2026年3月期の業績予想は、売上高2250億円(前期比1.8%減)、営業利益85億円(同44.6%減)、当期純利益105億円(同21.2%減)を見込む。特に営業利益は4割超の減益予想で、収益力の立て直しが急務となる。高砂香料工業はグローバル展開と技術力を武器にどこまで巻き返せるか、香りのリーディングカンパニーの今後に期待したい。

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