カシオ計算機は10月11日、ランサムウェア攻撃の被害を受けたことにより、個人情報と秘密情報などが漏洩したと発表した。漏洩またはその可能性がある個人情報は、同社従業員、関係会社の従業員、取引先、一部の面接応募者、オンラインサービス利用者に関するもので、クレジットカード情報は漏洩していない。
カシオ計算機は、10月5日にネットワークに不正アクセスを受けたことを確認。オンラインストアの一部システムで障害が発生し、「G-SHOCK」などは現在も注文はできるものの出荷システムに不具合が生じているため、出荷ができない状態が続いている。復旧作業を続けているが、10月に発売される新商品の出荷にも影響が出そうだ。
また、取引先との契約書を始め、請求書、売上などに関する情報に加えて、技術に関する情報を含む社内文書も漏洩した可能性がある。同社は、不正アクセスを受けたサーバーをインターネットや社内ネットワークから遮断するなど、対策を講じているが、復旧までの目処は立っていない。
なお、個人情報を悪用し、フィッシングメールやスパムメールなどの迷惑メールが送付される可能性があり、カシオ計算機を名乗る不審なメールなどを受信した場合は開封せずに削除するよう促している。