2020年春夏パリファッションウィーク最終日の10月1日、「Free Hong Kong」と書かれたTシャツにガスマスクをつけた女性が会場の外に現れ、注目を集めた。10月1日は、パリでは「シャネル(Chanel)」と「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のショーが行われた日であり、中国では70周年の建国記念日だ。デモ抗議活動が続いている香港ではこの日も大規模なデモが行われた。
当日朝、「シャネル」のショー会場のグラン・パレの外で、「Free Hong Kong(香港に自由を)」と英語で書かれた蛍光グリーンのTシャツに、「五大訴求、缺一不可(五大要求が1つも欠けてはならない)」と漢字で書かれたパンツを履き、ガスマスクをつけた女性ダンサーが、踊り始めた。同日夜には、「ルイ・ヴィトン」がショーを開催したルーヴル美術館の外でも踊っていた。そのうちに泣きながら抱しめ合う来場者や、「Fight for freedom,Stand with Hong Kong(自由のために戦う、香港を支持する)」と声援していた人もいた。
香港メディアによると、この女性ダンサーはフランス在住の香港人で、香港でのデモへの支援をこうした形で世界に発信するために行われたという。女性ダンサーのメディッセ(Medise)は、「不公平に対して、微力ながらできることをやります」と語った。