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Hong Kong|香港での抗議デモの影響拡大 「ティファニー」は投稿削除 中国「リーニン」はNBAチームとの提携中止

Oct 9, 2019.高村 学Tokyo, JP
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「リーニン」公式ウェイボーより。「ヒューストン・ロケッツに対して、国の利益を損なうあらゆる行為に強く反対する」と声明文を掲載

中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案への反発をきっかけとした抗議活動が続く香港。事態は一段と悪化し、その影響も拡大している。10月7日、「ティファニー(Tiffany&Co.)」が女性モデルが右目を手で覆っている広告写真を中国のSNSに投稿したところ、デモを支持していると非難され、投稿を削除する事態に追い込まれた。右目を覆うポーズは、デモ参加女性が警官と衝突した際に右目を負傷したことに対する抗議を意味しているが、複数パターンあるうちのひとつにすぎないこのポーズが、この抗議を支持していると曲解された。「ティファニー」は、ちょうど9月23日から11月10日まで、中国・上海のFosun Foundationで大規模なエキシビション「VISION & VIRTUOSITY(先見と技巧)」を開催中で、影響の拡大を防ぐため即対応したとみられる。

また、中国のスポーツブランド「リーニン(李寧、LI-NING)」は10月7日、アメリカのNBAチーム「ヒューストン・ロケッツ」との提携の中止を発表した。同チームのゼネラルマネジャーが抗議デモを支持する内容をツイッター上に投稿(現在は削除)したことを強く非難し、広告出稿等を停止する。「リーニン」は、今年でブランド設立30周年を迎え、2018年の時点で7137店舗を展開、2018年の売上高は105億1089万中国元(約1578億7400万円*)の規模で、影響力も大きい。8日には、中国国営テレビがNBAの一部放送を中止すると発表している。

6月には、「アンダーカバー(UNDERCOVER)」のデザイナーである高橋盾が自身のインスタグラムに「逃亡犯条例」の改正案を巡るデモを支持する投稿をしたことで中国人から大きな反発が起き(現在は削除)、「ナイキ(NIKE)」とのコラボ商品の販売が中止に追い込まれる事態も起きている。

*1中国元=15.02円換算(7月24日時点)

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