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幻冬舎の雑誌はなぜダメか?「ジンジャー」創刊編集長は「STYLEVOICE.COM」へ移籍

Jul 19, 2019.久米川一郎Tokyo, JP
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左から、鹿島研・デイトナ・インターナショナル社長、片山裕美・スタイル ヴォイス社長、 近藤広幸・マッシュホールディングス社長、佐々木進・ジュン社長

ジュンとマッシュホールディングスが共同で11月7日に立ち上げるECデパートメントストア「スタイル ヴォイス ドットコム(STYLEVOICE.COM)」に新たな出資企業としてデイトナ・インターナショナルが参加した。それはともかくそのECデパートメントの運営会社スタイル ヴォイスの社長は片山裕美氏だ。幻冬舎の女性誌「ジンジャー(GINGER)」の創刊編集長だった人物だ。幻冬舎の見城徹社長が、主婦の友で「レイ(Ray)」や「ミーナ(mina)」の編集長を歴任してきた片山氏をスカウトして、「ゲーテ(GOETHE)」の女性版として2009年3月に創刊したのが「ジンジャー」だ。2014年12月まで片山氏は編集長を務めたが、その後はスマホ向けファッション誌の「ジンジャーミラー(GINGER mirror)」を手掛けたりしていたが、幻冬舎は退社していたようである。しかし、幻冬舎の雑誌というのも、この「ジンジャー」を始めとして、鳴かず飛ばずということが言えそうだ。

この他にも、最高顧問 秋元康氏、名誉会長 エイベックスの松浦勝人氏、取締役会長 見城徹氏、取締役副会長 藤田晋氏(サイバーエージェント)という豪華な顔ぶれが後見人になった女性誌「ドレス(DRESS)」(2013年創刊)などという雑誌もあった。コンセプトは40代独身肉食美魔女誌であった(笑)。見城氏が光文社から引き抜いた「美ST」編集長の山本由樹氏が代表取締役社長を務めたgiftという会社が発行元だったが、2015年に幻冬舎はさっさと売却。パスという決済大手会社が買い手だったが、その後休刊して「web版で頑張ります」ということだったが、その後どうなってしまったのだろうか。光文社からスカウトされた山本氏は何をしているだろうか。とにかく見城氏は雑誌でノドから手が出るほど成功したいのだろうが、なかなかそうはさせてくれないようだ。

さて、その見城氏が最初に手掛けた雑誌が「ゲーテ(GOETHE)」である。創刊準備号は2005年9月に発売され、2006年4月号にて正式に月刊化。「仕事が楽しければ人生も愉しい」がコンセプトだが、「働き方改革」が叫ばれる現在ではそのコンセプトは何なのだろうか。もう15年近く続けているのだから、まさか成功しているのだろうと思われがちだが、まずそんなことはないだろう。ただ創刊編集長で現在は幻冬舎専務取締役の館野晴彦氏がやたらテレビのコメンテーターとして、煮え切らないどうでもいいコメントを連発しているのが目に付くぐらい。結局、紙の雑誌で今世紀に入って創刊した雑誌で成功したなんていうのは、宝島社の付録雑誌群と「レオン(LEON)」(主婦と生活社)「サファリ(Safari)」(日ノ出出版)ぐらいのものではないのだろうか。

 

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