
欧米の人気ファッションブランドを展開するルックホールディングス(ルックHD)は11月11日、2025年12月期第3四半期決算を発表した。売上高は365億2500万円(前年同期比7.6%減)、営業利益は7億8100万円(同44.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億2100万円(同37.1%減)と、減収減益が続いている。
同社は「A.P.C.(アーペーセー)」「マリメッコ(marimekko)」「イル ビゾンテ(IL BISONTE)」など欧米ブランドを取り扱い、日本・韓国を中心にアパレル・雑貨事業を展開している。「マリメッコ」や「イル ビゾンテ」は売上が好調で、記録的な高温が続いたことで夏物セール販売も伸長したものの、秋物販売が苦戦した。国内事業は売上高176億8000万円(前年同期比0.1%減)、営業利益10億7800万円(同0.9%減)とほぼ横ばいで、わずかに減収減益となった。
一方、韓国市場は厳しい状況が続く。売上高は174億2300万円(同14.1%減)、営業利益は3億5700万円(同62.4%減)と大幅減となった。韓国ではアパレル市場の低迷が長期化し、消費者の購買意欲も鈍化。日本と並ぶ売上規模を誇る韓国市場の不振が、グループ全体の収益に大きな影響を与えている。
海外その他地域も回復は限定的だ。欧州市場の売上高は22億1800万円(同1.6%増)とわずかに伸びたものの、営業損失は2億6500万円で前年同期(2億6500万円の営業損失)並みの赤字。米国や東南アジアでは売上高が前年同期比9.2%増の3億1800万円と増収となったが、営業赤字は4400万円(前年同期6100万円赤字)で、依然として黒字転換には至っていない。
ルックHDの2025年12月期の通期業績予想は、売上高は520億円(前年比5.0%減)、営業利益22億円(同13.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億円(同11.7%減)を見込む。国内の安定した売上と一部ブランドの堅調さは支えになるものの、韓国市場を中心とした海外不振が足かせとなる見通しだ。






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