日本ロレアルが世界最大級のビジネスコンテストを開催　テーマは新しい美の領域開拓

化粧品会社の日本ロレアルは、学生を対象とした世界最大級のビジネスコンテスト「ブランドストーム2023（BRANDSTORM）」日本大会を３月30日に開催した。

「ブランドストーム」とは、ロレアルグループが1992年から開催している未来のグローバルリーダー育成のためのマーケティングビジネスコンテスト。専攻や分野を問わず、世界の18〜30歳の学生ならびに社会人を対象としている。毎年異なるテーマのもと、新製品やサービス、テクノロジー関連のアイデアを提案し、ロレアルの社員に英語でプレゼンテーションするという、ロレアルで行われているビジネスの現場を疑似体験できる機会となってる。ロレアルは「世界をつき動かすような美の創造」という企業パーパスのもと、俊敏性をもってトレンドを掴み、若手の段階から責任を与えグローバルなキャリアを通して成長機会を与える人財育成を行なっている。「ブランドストーム」もその取り組みの一環で、未来を担うリーダーとなる若者たちの可能性に賭け、投資しているという。

2023年のテーマは「Crack the new codes of beauty（新しい美の領域を開拓せよ）」。科学やテクノロジーの力で、未来の美を創造し続けるロレアルが目指すのは O+O+O（オンライン+オフライン+オンチェーン）の新しい美容体験。オンチェーンビューティーとは、Web3やメタバースを活用した没入的で新しい顧客体験である。本テーマのもと、AR・VR・メタバース等の最先端テクノロジーを活用したビジネス提案を募集した。

本大会では、フレグランスとメタバースをかけ合わせ画期的なアイデアを提案した、早稲田大学の商学部設置で現代マーケティング研究を進める恩蔵ゼミチームが優勝。10種類のカートリッジで香りをカスタマイズし、メタバース空間でのフレグランス体験を可能にするデバイスで、フレグランスを使用したメディテーション（瞑想）、バーチャルフレグランスショップ等を提供するサービスを提案し、実現可能性とシャープなコンセプトが評価された。本チームは、日本代表として 5 月にオンラインで開催されるインターナショナル・セミファイナルへと進み、その選抜チームはインターナショナル・ファイナルへ参加。世界約70カ国の学生たちと競い合う。

日本ロレアル副社長で人事本部長の大田浩充氏は、「現代は、変動的で不確実、曖昧な時代。より多様で公正、包摂的な社会への移行が求められる中で、必要とされるのは俊敏性をもち、伝統や文化などの違いを理解し、寄り添い、変化を起こしていくスキルをもつビジネスリーダー。参加学生には、ビジネスの現場を体感することで、グローバル環境下で働くことの楽しさ、必要なスキルセットについて感じ・考えるきっかけになれば」とコメントした。