
美容機器や健康器具を手掛けるMTGは8月29日、美容ブランド「リファ(ReFa)」から新ラインとなるリカバリーウェア「リファ バイタルウェア(ReFa VITALWEAR)」を発表した。今年7月に立ち上げた新ブランド「レッド(ReD)」に続き、リカバリーウェア市場への参入を加速させる形だ。
リカバリーウェアとは、特殊な繊維や加工を施すことで血行促進や疲労回復などが期待できる機能性衣料の総称で、ここ数年で市場が急拡大している。スポーツ後のアスリートの着用はもちろん、日常生活での着用を提案するブランドも増えており、「休むときに着る服」が新たなライフスタイルを象徴するアイテムとなりつつある。
今回発表された「リファ バイタルウェア」は、MTGが独自に開発した特殊繊維テクノロジーを採用。血行促進や疲労軽減をサポートすると同時に、シルクなどを混紡することで、従来のリカバリーウェアでは得られにくかった柔らかな着心地や上質感を実現したという。単なる機能性にとどまらず、ファッション性やラグジュアリー感も兼ね備える点が特徴だ。
展開アイテムはインナーウェアやルームウェアを中心に全28種類。価格はショートスリーブのインナーが8,800円、ロングスリーブが9,680円、そして最上位のスリープウェアは上下セットで38,500円と強気の設定となっている。比較対象となるのは、同社が先行して発売した「レッド」で、インナーは3,960円から、スリープウェアは上下セットで13,200円。今回の「バイタルウェア」は、さらにプレミアムな位置付けといえる。
一方で、市場全体を見渡すと「価格の二極化」が鮮明になりつつある。リカバリーウェア市場への本格参入を発表したワークマンは、長袖シャツやロングパンツを1,900円と圧倒的な低価格で展開。普段着感覚で購入できる価格帯を打ち出すことで、幅広い層にアプローチしている。
高価格帯では、リカバリーウェア市場を切り拓いてきた「テンシャル(TENTIAL)」や「バクネ(BAKUNE)」といったブランドが存在感を高めており、アスリートや健康意識の高い層を中心に支持を集める。今回のリファ バイタルウェアも、この高価格帯に属するポジションを狙っており、ブランド力を背景にどこまで顧客を獲得できるかが注目される。
販売は11月15日にオープンする「リファ」ブランド最大の旗艦店「リファ 銀座(ReFa GINZA)」で開始し、11月21日からは公式オンラインショップでも取り扱う予定だ。銀座の中心地に旗艦店を構えることで、高級志向の顧客やインバウンド需要の取り込みも視野に入れているとみられる。
健康志向や睡眠の質向上への関心が高まるなか、リカバリーウェアは今後さらに市場を拡大していくと予測される。低価格で気軽に試せる「ワークマン」のようなブランドが普及を広げるのか、それとも「リファ」のようにプレミアム感とファッション性を兼ね備えたブランドが市場をリードするのか。生活者の選択が、今後の市場構造を大きく左右しそうだ。