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広告会社の談合体質が明るみに。今回の五輪談合事件で電通現役社員から逮捕者は出るのか?

Nov 30, 2022.三浦彰Tokyo,JP
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電通本社ビル

東京オリンピック・パラリンピックをめぐる贈収賄事件捜査ももう終わり、人々の記憶から消えかかっていた矢先に、またまた東京オリ・パラ関連の事件が明るみになった。東京オリ・パラ「テスト大会」をめぐる談合問題で11月25日に広告会社最大手の電通、11月28日には第2位の博報堂、さらに東急エージェンシー、フジテレビ系イベント会社富士クリエイティブコーポレーション、イベント会社のセイムトゥーに家宅捜索が入った。

談合疑惑が持たれているのは、2018年に大会組織委員会が発注し、電通など9社1団体が参加したオリ・パラのテスト大会に関する26件の入札だ。テスト大会とは本番でのトラブルを避けるために事前の課題を洗い出す目的で実施されたものだ。人気のないスポーツをどうやって担当してもらうのか、どこも引き受ける業者がいなかったら困るという懸念が組織委員会にはあったようで、組織委員会と電通は参加が見込まれる企業の情報をまとめた一覧表を作成し、こうした一覧表を用いながら入札前に調整が行われた。これが「談合」という疑いを持たれているのだ。

例えば、博報堂は自転車競技が開かれた伊豆ベロドロームなど2件(落札総額4000万円)のテスト大会を落札した。またボクシング競技が行われた両国国技館に入札に参加企画がなく不調となったが、約半年後に博報堂が随意契約で受託したという具合だ。

実はテスト大会前に、同大会の「計画立案・計画支援業務委託」をめぐる26件の競争入札があり、電通、博報堂など9社と一つの共同企業体が計5億円余りで落札した。この時点ですでに各社間で落札者を決めるなどした「談合」があり、これが独占禁止法に抵触したとして捜査になっているのだ。この調整役になったのが、組織委員会大会運営局に出向していた電通社員や電通本体の担当社員だと見られている。本大会でその受注額は数百億円になると言われている。計画業務で入札談合が、テスト大会、本大会での業務受注にどう関連したかが捜査の焦点だ。

大会組織委員会の委員だった高橋治之元理事は電通元専務で電通顧問だったが、今回の談合疑惑では電通の現役社員からも初の逮捕者がでるのではないかと言われている。今まではオリ・パラのスポンサー契約をめぐる立件だったが、今回の「談合」はもっと大規模で、広告会社の「談合体質を糾弾する捜査」になりそうで、動向が大いに注目される。

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