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「脱下着」を加速するグンゼ 利益の8割を稼ぐ高度技術で狙うグローバル市場【いづも巳之助の一株コラム】

NEWAug 9, 2025.いづも巳之助Tokyo, JP
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グンゼが構造改革に入った。4工場、物流拠点2カ所、希望退職もやるのか。この構造改革で34億円の特別損失を計上し、本気度は高いと見たね。思えば「ユニクロ」や「GU」「無印良品」などSPA型ブランドにかなりやられたから、大量供給のインナーウエアからとにかく撤退というのは理解できる。但し、高付加価値の下着ブランドを作る京都の宮津工場だけは残るようだが、これはグンゼの老舗企業としての象徴を残したという事だね。とにかく体力のあるうちに合理的な撤退を決めたのは、株主も納得だと思う。

不思議なことに株価はまだ3700円を超えている。予想PERは40倍位で、PBRは1.1倍かな。PERは40倍近く、PBRは1.1倍。これじゃあ「構造改革大成功!」を先取りしたような価格帯だよね。たぶん、今回の構造改革は、かなり評価されていて、株主の結束が固いのかな(笑)。まあ、配当も安定しているので、「よっ!老舗企業、流石だな!」と掛け声をかけたくなるよ。

表面的には、こんな感じで評価すればいいんだけど、実は他に儲かっている事業が2つもあるんだ。
①機能ソリューション事業は、OA機器向けの中間転写ベルトがグローバルでトップシェア。半導体・EV向けの工業用品も独自性商品も製造している。
②メディカル事業は人工皮膚や骨接合材などのバイオ製品で再生医療に貢献している。利益率も高く、まだまだ成長するといわれている。

この2つの事業で、企業の全売上げの約半分、利益はなんと8割以上をたたき出しているんだ。これらの新事業は、グローバルにこれから欧米企業でも採用される確率が高いようなので、まだまだ発展する可能性も高い。つまり、グンゼは、かつてのインナーウェアの会社から、「素材×医療の高度技術を伴った企業」へスライド中なんだな。いや、巳之助も知らなかったよ。老舗だから固定イメージに引っ張られていました。すみません!

これから、リストラと再構築で最低2年はかかるだろうが、その間に素材×医療がさらに伸びた時、グンゼが再び安心して買える銘柄になるだろうな。

▶巳之助メーター 1ニョロ 今は素通りだね
でも、このままうまくいくと、グンゼが「巳之助の得意領域」から離れていくのは、ちと寂しいね。
(1ニョロ=素通り 2ニョロ=監視 3ニョロ=今だ!)

■プロフィール:いづも巳之助
プライム上場企業元役員として、マーケ、デジタル事業、株式担当などを歴任。現在は、中小企業の営業部門取締役。15年前からムリをしない、のんびりとした分散投資を手がけ、保有株式30銘柄で、評価額約1億円。主に生活関連の流通株を得意とする。たまに神社仏閣への祈祷、占い、風水など神頼み!の方法で、保有株高騰を願うフツー感覚の個人投資家。

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