
米国「バーニーズ ニューヨーク」公式HPよりマディソンアベニュー旗艦店
「カルバン・クライン」や「トミー・ヒルフィガー」が今年相次いでニューヨークの旗艦店を閉鎖したことはSEVENTIE TWOで既報だが、今度はアメリカの高級百貨店「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK、以下バーニーズ)」が連邦破産法の適用を申請する検討に入ったと欧米の複数のメディアが報じた。7月15日には、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価の終値が2万7,359ドルと最高値を更新したが、ファッション業界にはなんの恩恵もないようだ。
「アマゾン(Amazon)を始めとするネット通販業者との競争の激化や不動産賃料の高騰などが「バーニーズ」の経営を圧迫している。特にマディソンアベニューに構える旗艦店の年間家賃は年初と比べ2倍弱の3000万ドル(約32億円*)にまで急上昇している。
「バーニーズ」は、1996年にも連邦破産法11条を申請し、その後なんとか再建した。2007年にはファーストリテイリングによる買収話も持ち上がったが、条件が折り合わず見送りとなった。
日本では、2016年秋に国内6店目となる旗艦店が六本木にオープンしているが、2013年12月にはセブン&アイ・ホールディングスが完全子会社化しているため、直接的影響は受けない。
*1ドル=108.18円換算(7月17日時点)