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老舗繊維商社の堀田丸正、中間期は赤字拡大 社名変更・暗号資産参入で事業再構築を本格化

NEWNov 10, 2025.セブツー編集部Tokyo, JP
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老舗の繊維商社、堀田丸正は11月10日、2026年3月期の中間期決算を発表した。売上高は14億5200万円(前年同期比5.1%減)、営業利益は1億9300万円の赤字(前年同期は1億8600万円の赤字)、親会社株主に帰属する中間純利益は2億4000万円の赤字(同1億6300万円の赤字)となり、赤字幅が拡大した。従来の繊維・ファッション事業を軸とする事業構造では、収益改善が難しい状況が浮き彫りとなった。

堀田丸正は従来、ファッション事業やマテリアル事業など4つの事業を展開してきた。しかし、国内の繊維市場の成熟や価格競争の激化を受け、新たな成長領域への転換を模索。その一環として、ビットコイン・トレジャリー事業を立ち上げ、暗号資産領域へ参入する。これに伴い、社名をBitcoin Japan(ビットコイン・ジャパン)に変更し、暗号資産を新たな柱とする方針を打ち出している。

さらに、経営体制も刷新する。11月11日の臨時株主総会を経て、フィリップ・ロード(Phillip Lord)氏が代表取締役CEOに就任する予定で、現社長の上杉隼土氏は同日付で退任する。社名変更とCEO交代を行うことで、従来の繊維・ファッション中心の事業から暗号資産分野への本格参入をアピールし、投資家や市場に向けた戦略の明確化を図る。

中間期決算の数字を見ると、売上高の減少と赤字拡大が目立つ。営業利益は1億9300万円の赤字で、前年同期の1億8600万円の赤字からさらに膨らんだ。純利益も2億4000万円の赤字(前年同期は1億6300万円の赤字)と、財務面の厳しさが続く。背景には、繊維・ファッション事業の市場縮小や競争激化、原材料コストの上昇などがあるとみられる。

これに伴い、通期業績予想も下方修正された。2025年3月期の売上高は32億円(従来予想36億円、前期比3.3%増)と微増を見込む一方、営業利益は2億円の赤字(前期は3億5500万円の赤字)、当期純利益は2億3000万円の赤字(前期4億700万円の赤字)に修正。これまで黒字を見込んでいた計画を一転、再び赤字に転落させる形となった。

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