しかし、日本のユニフォームはひどいもんだったね。50何年も前の東京オリンピックの上と下ひっくり返っただけと言うようなイメージだよね。自然や想像力のないズルい作り手がよく言う「着心地」や「快適さ」が売りの素材を使って「今うちの量販店で一番売れてます」みたいなシルエットで作った上下。とどのつまりは山を3つに折ったポケットチーフがポイントだから見るからに軽薄だよな。大衆紳士服量販店の安っぽいトレンドをつなぎ合わせたユニフォームだった。正直こんなものが日本のまた世界の歴史に残ると困るような駄物だ。
しかしだよ、提供している先に罪はないようにも思う。世の中には二流も三流もいるし、外にはちょっと出せない程、感覚の悪いデザイナーもいる。問題は誰がそれを選んでいるのかにあると思うね。それは今回だけに限らず授賞式のメダルを運ぶ衣装も同じことが言えると思う。一体誰が選んでいるのかね。組織委員や選考委員なんて当事者たちは光栄に思っているんだろうけど、実はクソみたいな組織。僕も昔長年関わっていたからその様子が手に取るようにわかる。それと、あちこちでスタッフが着ていたヘンテコな完成度の低いデザインの服も気になったね。
しかし今回の人選、企画の仕切りは電通らしいけど、新しさを前面に出したかったんだろうな。「若返り」「新時代」「クリエイティビティ」などと唱えながらも実際は余りよく分かって無い人間が中途半端に陣頭指揮取っちゃったんだろう。だから結果としてはデザイナーのオイラでもよくわからない専門学校の生徒の作品みたいな服にばっかりになっちゃったってわけだよ。
小池都知事は合格!?
小池さんは当たり障りのない特徴も何もない濃紺か黒のスーツ。自分が依頼したあまり話題にもならなかった市松柄のストールを首に巻いて登場といったところだね。次は国政とばかりここでの印象はあえて残さなかったのではないかね。本来なら?グリーンかなんかのバストとヒップを強調したボディーコンシャスのスーツで「あたしが都知事の小池百合子でございます!」てな出で立ちだったんだろうが・・・