
「ロコンド(LOCONDO)」などを運営するジェイドグループは7月15日、2026年2月期の第1四半期決算を発表した。売上高は45億4800万円(前年同期比3.1%減)、営業利益は5億5700万円(同15.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億5900万円(同41.4%増)で、利益面での改善が目立った。
ジェイドグループは同日、今期の配当計画について発表している。中間配当は見送りながらも、期末に1株あたり30円を実施予定としたことが好感され、翌営業日には株価が一時9%超まで急反発する場面もあった。
ジェイドグループは、「ロコンド」を始め、「ファッションウォーカー(FASHION WALKER)」「ワジャ(waja)」など7つのECモールを展開しているが、共通のITインフラと物流基盤で効率的に運営している。こうした強みをベースに、ECモール事業、プラットフォーム事業、ブランド事業の3つの事業を展開している。
主軸であるECモール事業の売上高は68億1600万円(前年同期比4.3%減)だった。ブランドの自社ECサイトを支援するプラットフォーム事業の売上高は34億1700万円(同1.2%増)、「リーボック(Reebok)」などを手掛けるブランド事業の売上高は14億8000万円(同6.8%減)だった。
ジェイドグループは今年3月、ベネッセコーポレーションが発行する生活実用情報誌「サンキュ!」を買収し、ARIGATO社を設立。出版不況下でも約9万部の実売数を誇る主婦向けメディアを取り込み、今後はメディア・エンタメ領域への進出を加速する構えだ。
ジェイドグループは、事業再編の影響により、2026年2月期の連結業績予想は売上高と純利益の予想は未定としたが、営業利益は15億円(前年比2.3%減)を見込んでいる。EC、メディア、ブランド支援の三本柱で構造改革が進むなか、「次のロコンド」となる新規事業の育成に注目が集まる。