
欧米を中心としたファッション&ビューティ関連33銘柄で構成する「SVT グローバル」は3月6日、構成銘柄の騰落率合計がマイナス61.71%となり、大幅に下落した。前日のマイナス30.07%に続く下げで、米国とイスラエルによるイラン攻撃から1週間が経過するなか、「SVT グローバル」は急落、反発、再下落と振れ幅の大きい動きを繰り返している。
今回の下落で特に目立ったのは、米国ブランドの弱さだ。ラルフ ローレンは4.26%安、タペストリーは3.38%安、VFコーポレーションは5.15%安、カプリ・ホールディングスは3.96%安、カナダグースは3.86%安と、中間層向けブランドを中心に大きく売られた。リーバイ・ストラウスも3.35%安、デッカーズ・アウトドアも3.10%安となり、米国のアパレル関連株は幅広く下落している。
一方で、33銘柄のうち上昇したのは4銘柄のみで、そのうち2銘柄は日本勢だった。ここ数日の相場では、日本企業が欧米株に比べて底堅い動きを見せる場面が目立っている。ファーストリテイリングは1.66%高、アシックスは1.03%高と上昇し、相対的な強さを示した。
欧州のラグジュアリーグループは比較的落ち着いた動きだった。LVMHは0.71%安、ケリングは0.21%安と小幅な下落にとどまり、エルメス・インターナショナルは0.32%高とわずかながら上昇している。ただし、今週は中東情勢の不安定化を背景に値動きが激しく、週明けの3月2日にはLVMHが4.34%安、エルメス・インターナショナルが4.00%安、ケリングが5.04%安と大幅に下落。さらに翌3日もLVMHが3.52%安、エルメス・インターナショナルが3.53%安、ケリングが6.35%安と揃って続落しており、ラグジュアリー株も大きな影響を受けている。富裕層を主な顧客とするラグジュアリー企業は景気の影響を受けにくいとされるが、世界情勢の緊張が高まる局面では例外ではない。
この日はラグジュアリー関連でも銘柄ごとの動きが分かれた。プラダは5.76%安と大きく下落し、フェラガモ・グループは1.30%安、ブルネロ クチネリは0.48%安となった。一方でモンクレールは0.92%高と上昇しており、同じラグジュアリー分野でも企業ごとの差が鮮明になっている。
スポーツ・セクターも弱い動きだった。ナイキは1.74%安、アディダスは1.65%安、ルルレモン・アレスティカは1.76%安、アンダーアーマーは1.93%安と主要ブランドがそろって下落した。さらにオン・ホールディングスは4.40%安、オールバーズは4.98%安と新興ブランドの下げが目立ち、成長株に対する投資家の慎重姿勢が強まっているようだ。
ここ数日の相場は、世界情勢の不透明感が強まるなかで、企業の顧客層や事業構造の違いがより鮮明に表れる展開となっている。ちょうどミラノ・ファッション・ウィーク後半の開催期間とも重なったが、「興奮が少しかき消された」などといったレベルではない事態に世界は直面している。今後の軍事作戦の展開が、ファッションブランドのサプライチェーンや消費動向にどのような具体的影響を及ぼすのか、引き続き注視する必要がある。
※「SVT グローバル」は原則として本国のプライマリー上場市場の株価を採用
※本データは現地通貨建て株価ベースで算出しており、為替変動の影響は考慮していない
※「SVT インデックス」グローバル版採用33銘柄
LVMH、エルメスインターナショナル、ケリング、プラダ、バーバリーグループ、フェラガモグループ、ブルネロ クチネリ、モンクレール、リシュモン、スウォッチグループ、ファーストリテイリング、インディテックス、ヘネス・アンド・マウリッツ、ヒューゴボス、エルメネジルド・ゼニア・グループ、ラフルローレン、タペストリー、PVHコーポレーション、カプリホールディングス、VFコーポレーション、カナダグースホールディングス、デッカーズ・アウトドア・コーポレーション、リーバイ・ストラウス&カンパニー、ナイキ、アディダス、アシックス、ルルレモン・アスレティカ、アンダーアーマー、コロンビア・スポーツウェア、オールバーズ、オンホールディングス、ロレアル、ユニリーバ







![[[name]]](/assets/img/common/sp.png)