
Photo:Derek Hudson
フランスのソニア・リキエル社が再建型破産手続きを申請したことは既報だが、提携先や投資家が見つからず清算することになった。同社は、2012年に香港の大手繊維商社であるリーフォン(利豊)ファミリーが立ち上げたフォン・ブランズ、LVMHで要職を歴任したジャンマルク・ルビエ(Jean-Marc Loubier)、シンガポールのファンドのテマセクが共同で取得。その後2016年にファースト・ヘリテージ・ブランズ(ファン・ブランズによる新会社)が同社の全株式を買収したが、その間に創業デザイナーのソニア・リキエルがパーキンソン病を患い86歳で死去。ソニアの没後、業績不振がさらに悪化し、新たな投資家や提携先を模索していた。同じく再建型破産手続きを申請したのち中国資本傘下となったフランスの「カルヴェン(CARVEN)」や「ランバン(LANVIN)」のようにブランド存続とはならず、半世紀にわたってフランスのファッション文化を牽引してきた「ソニア リキエル(Sonia Rykiel)」が消滅することとなった。