
セレクトショップ「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」を展開するユナイテッドアローズは5月11日、2026年3月期の通期連結決算を発表した。売上高は1646億300万円(前年比9.1%増)、営業利益は91億2600万円(同14.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は61億1200万円(同42.7%増)と増収増益だった。
ユナイテッドアローズは同日、取締役会を開催し、20億円を上限に自己株式を取得することを決定した。100万株を上限に取得し、取得期間は2026年5月12日から2026年8月31日まで。自己株式を除く発行済株式総数に対する割合は3.6%。好決算に加え、自社株買いによる積極的な株主還元姿勢も評価され、株価は一時7%超上昇した。
今期のユナイテッドアローズは、単なるアパレル企業の回復局面ではなく、次の成長戦略を一気に動かした1年だった。特に存在感を増したのが海外事業だ。海外売上高は前年比80%増の約30億円まで拡大。2025年1月には上海・静安ケリーセンターに中国1号店を出店し、3月には深圳・万象天地に2号店をオープンした。台湾では15店舗目、タイではフランチャイズ2号店を出店し、アジア市場で攻勢を強めている。
さらに2025年9月には、自社運営による越境ECサイト「ユナイテッドアローズ グローバル オンライン(UNITED ARROWS GLOBAL ONLINE)」を開設。店舗だけでなく、グローバルECによる海外顧客獲得にも本格的に乗り出した。日本ブランドを海外へ売るという新たなフェーズに入った形だ。
国内では、韓国カルチャーを取り込む動きも加速した。韓国発セレクトショップ「ナイスウェザー(NICE WEATHER)」を東京・大阪に出店したほか、バッグブランド「オソイ(OSOI)」も導入。韓国ファッション人気を背景に、若年層との接点強化を図っている。
ブランド戦略でも積極投資を続ける。今年1月には、中島輝道が手掛けるウィメンズブランド「テルマ(TELMA)」を取得。海外展開を視野に入れたブランド育成を進める。また、モデルのemmaとスタイリスト中村璃乃がディレクションする「ER(イーアール)」の独占販売も2026年春夏から開始。感度の高い新ブランドを次々と取り込み、セレクトショップとしての編集力を強化している。
2027年3月期通期の連結業績予想は、売上高1661億8000万円(前年比1.0%増)、営業利益100億円(同9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益61億7500万円(同1.0%増)を見込む。営業利益100億円の大台が視野に入る。国内市場の成熟が進む中、ユナイテッドアローズは日本のセレクトショップからアジアで戦うブランド企業へと変化を加速させている。










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