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Japan|日本人特有の嫉妬のエジキになった前澤ZOZO社長

Feb 15, 2019.久米川一郎Tokyo, JP
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株式会社ZOZO代表取締役社長で「#dearMoon」プロジェクト ホスト・キュレーターの前澤友作氏

ZOZOからの離脱企業がまた1社増えた。3月末に自社ECを強化するライトオンがその1社。オンワード樫山、4℃ホールディングス、ミキハウスに続く、有名企業では4社目の離脱である。「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」に出店しているのは現在約1500社だが、その4社だから大したことではないから、そのうちこの離脱騒ぎも収束するだろうというのがZOZO側の見方だろう。しかし、ZOZOの株価の下落はなかなか止まらない。一時は株価も5,000円寸前の4,875円(2018年7月18日)まで上がり、時価総額は1兆4,000億円まで増大した。しかし、ZOZOスーツの雲行きが怪しくなった2018年7月あたりから株価はダラダラと下がり続けている。昨年末に発表した「ZOZOARIGATO」プロジェクトも、ついにテナント側の反発を招いて離脱企業が出る発端になり、さらに株価下落を助長することになった。すでに時価総額は5,300億円の水準(2月14日)になっている。

前澤友作・社長は電気自動車テスラ社の創業者の1人イーロン・マスク(Elon Musk)の日本版を狙っていると言われているがマスク同様「舌禍」が多い。この手の「成功者の舌禍」や「目立ちたがり屋の成功者」に対して、日本人は手厳しい。ライブドア創業者の堀江貴文を刑務所送りにしたほどである。似たようなケースでは、インサイダー取引で執行猶予付きの有罪判決を最高裁から下された村上ファンドの村上世彰(よしあき)、そして最近ではカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)といったところが挙げられるだろうか。こういった人たちが犯罪者かどうかの議論は置いておくとして、誤解を受けやすい、出たがりの存在であることは共通している。それで日本人特有のルサンチマン(嫉妬)の格好のエジキになってしまう。前澤氏は2月7日に「しばらくツイッターを休み、本業に集中する」と発言をしたが、これに株価が反応して一時上昇する場面もあった。もちろん前澤氏は犯罪者ではないので、堀江、村上、ゴーンなどという人物とここで比較するのは不適切かもしれないが、醸し出す雰囲気が共通していることは間違いない。

前澤社長とZOZOの今後にさらなる注視をしたい。

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