
セイコーグループは11月11日、2026年3月期中間期決算を発表した。売上高は1605億2400万円(前年同期比6.3%増)、営業利益は168億4900万円(同26.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は124億9800万円(同44.2%増)と、増収増益を達成した。
決算発表に合わせ、通期業績予想の修正も発表した。今期は8月8日に続く2度目の上方修正となり、売上高は3180億円(従来予想3140億円、前年比4.3%増)、営業利益は245億円(同235億円、同15.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は160億円(同155億円、同20.1%増)を見込む。増益基調を受け、国内外での事業拡大や新製品投入が業績を押し上げている。
好調の要因は、主力ブランド「グランドセイコー(Grand Seiko)」などを含むエモーショナルバリューソリューション事業(EVS事業)だ。中間期の売上高は1053億円(前年同期比5.1%増)、営業利益は159億円(同13.3%増)で、時計市場でのブランド力と高価格帯モデルの安定需要が収益拡大につながった。銀座の旗艦店「和光」など小売施設も堅調な集客を維持しており、顧客接点の強化がEVS事業の成長を支えている。
精密部品やセンサーを手掛けるデバイスソリューション事業も好調だ。売上高は320億円(前年同期比9.1%増)、営業利益は20億円(同91.3%増)と利益率が大幅に改善。システムソリューション事業も堅調に推移している。情報ネットワークシステムやデータサービスを提供する同事業の売上高は266億円(同6.4%増)、営業利益は22億円(同10.9%増)となった。
セイコーグループは、ブランド力と技術力を両輪に、時計・精密機器・システムソリューションの各事業を通じて、安定的かつ持続的な成長を目指す構えだ。












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