100円ショップ3社を比較すると、個性がくっきりと分かれる。
セリアは「デザイン性」と「インテリア感度」で女性ファンを拡大。SNS映えを武器に、日常品を「かわいい雑貨」に変えた。
ダイソーは「スケール」と「高価格帯(200〜500円)」の拡張で、もはや「プチ量販店」化している。物流網の強さは圧倒的だ。
キャンドゥは、「生活防衛インフラ」路線を歩んでいる。安さではなく、「日常の延長線上で備える」をテーマに、地に足の着いた商品群を揃える。
結果、他社が伸び悩む中で営業利益は3倍以上に増え、利益率でもセリアを猛追する位置にまで上がってきたんだ。
◾️数字で見る黒字転換の構造
上期の営業利益13億2400万円は前年の約3倍。粗利率は前年比+1.1pt改善、販管費率は0.6pt低下。つまり、単価を上げずに「構造的な効率改善」で利益を積み上げている。直営比率が87%と高く、店舗運営の自由度も強みだ。また、営業キャッシュフローは+30億円。現金残高51億円と、前年の倍近いキャッシュリッチ体質に変わった。通期予想10.8億円を上期で超過しており、下期の投資に余裕を持って臨める構造だ。
◾️投資判断とシグナル
株価は10月10日時点で3,590円(+1.56%)。PBR0.9倍、EPS45円台と割安水準。財務体質は健全で、ROEも回復基調にある。短期的には押し目3,400円前後が拾い場かな?長期では「防災×節約」という社会テーマを背負う銘柄として、一定のディフェンシブ性を持つ。
巳之助は「節約」と「防災」で少し迷うけど。
プロフィール:いづも巳之助
プライム上場企業元役員として、マーケ、デジタル事業、株式担当などを歴任。現在は、中小企業の営業部門取締役。15年前からムリをしない、のんびりとした分散投資を手がけ、保有株式30銘柄で、評価額約1億円。主に生活関連の流通株を得意とする。たまに神社仏閣への祈祷、占い、風水など神頼み!の方法で、保有株高騰を願うフツー感覚の個人投資家。