
米国とイスラエルによるイランへの軍事行動から1カ月が経過したが、中東情勢の悪化に歯止めがかからない。軍事的な応酬が拡大し周辺国にも影響を及ぼせば、原油価格の高騰だけでなく為替の乱高下や国際物流網の寸断にも波及しかねない。こうした地政学リスクの「広がり」への警戒感から、投資家心理が急速に冷え込み、それがファッション&ビューティ市場に如実に現れたといえるだろう。
3月30日の「SVT インデックス」は、構成銘柄のうちタビオ、ジーフット、ヤマトインターナショナル、コックス、ルックホールディングス、クラシコ、キューブのわずか7銘柄が上昇したにとどまり 、ほぼ全域で売りが優勢となった。日本国内のファッション&ビューティ関連銘柄で構成される株価指数「SVT インデックス」はこの日、10,838.5ポイント(前日比-1.56%)で取引を終えた。
2026年3月30日
SVT インデックス:10,838.5ポイント(前日比-1.56%)
「SVT インデックス」は、構成銘柄の時価総額をもとにした加重平均方式を採用しており、各銘柄の変動が「インデックスポイント(指数寄与度)」として反映される。この日は、指数の屋台骨である「グローバル・メガブランド」や「スポーツ・パフォーマンス」セクターの主軸銘柄が軒並み崩れた。特にアシックスは、インデックスポイントでマイナス34.04ポイントと、この日最大の押し下げ要因となった。次いでファーストリテイリングがマイナス14.35ポイント(騰落率-3.72%)、良品計画がマイナス18.88ポイント(騰落率-5.07%)と続き、この主力3銘柄だけで指数を67.27ポイントも押し下げる結果となった。
セクター別に見ても、これまでの牽引役が総崩れとなっている。「百貨店・リテール」セクターは、富裕層の旺盛な消費やインバウンド需要に支えられ堅調を維持してきたが、この日は構成全銘柄が下落に転じた。三越伊勢丹ホールディングス(-3.18%)やJ.フロントリテイリング(-2.67%)など、セクターを代表する銘柄からも一斉に資金が流出している。
「スポーツ・パフォーマンス」セクターも同様に全銘柄がマイナス圏に沈んだ。特にヨネックスは前日比7.68%安と急落し、ゴールドウインも4.16%安と大幅に値を下げた。売りはアパレルやビューティ、マテリアル&テクノロジーといったすべてのセクターに波及しており、相場全体が全面安の様相を呈している。
【参考】インデックスポイント(指数寄与度)ワースト10銘柄(3月30日)
銘柄名|指数寄与度
アシックス|-34.04pt
ファーストリテイリング|-16.88pt
三越伊勢丹ホールディングス|-11.02pt
ヨネックス|-5.47pt
シチズン時計|-4.97pt
J.フロントリテイリング|-4.75pt
資生堂|-4.42pt
丸井グループ|-4.00pt
ゴールドウイン|-3.52pt
ワークマン|-3.10pt
今回の全面安は、これまでファッション&ビューティ市場を支えてきたインバウンドやスポーツ需要といった固有の好材料さえも、地政学リスクの前ではすべて吹き飛んでしまう現実を突きつけている。今後、より一層の警戒感が必要だ。
※「SVT インデックス」97銘柄
ファーストリテイリング、良品計画、ZOZO、アシックス、yutori、human made、TOKYO BASE、キューブ、クラシコ、TENTIAL、ミズノ、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼビオホールディングス、三越伊勢丹ホールディングス、髙島屋、J.フロントリテイリング、エイチ・ツー・オー リテイリング、松屋、近鉄百貨店、丸井グループ、ユナイテッドアローズ、パルグループホールディングス、アンドエスティホールディングス、三陽商会、TSIホールディングス、オンワードホールディングス、ルックホールディングス、ワールド、三共生興、キング、コックス、ヤマトインターナショナル、ダイドーリミテッド、ワークマン、ハニーズホールディングス、しまむら、西松屋チェーン、インターメスティック、Japan Eyewear Holdings、ジンズホールディングス、ヨンドシーホールディングス、フェスタリアホールディングス、プリモグローバルホールディングス、ベリテ、カシオ計算機、セイコーグループ、シチズン時計、クロスプラス、マツオカコーポレーション、ドウシシャ、ダブルエー、ジェイドグループ、エービーシー・マート、チヨダ、ジーフット、AOKIホールディングス、はるやまホールディングス、青山商事、コナカ、ムーンバット、川辺、山喜、サックスバー ホールディングス、東京ソワール、ワコールホールディングス、MRKホールディングス、アツギ、シャルレ、タビオ、ヤギ、タキヒヨー、GSIクレオス、島精機製作所、セーレン、資生堂、コーセーホールディングス、ポーラ・オルビスホールディングス、アイスタイル、MTG、ヤーマン、I-ne、ハウスオブローゼ、シーボン、アクシージア、プレミアアンチエイジング、ハーバー研究所、粧美堂、日本精化、長谷川香料、日本色材工業研究所、田谷、エム・エイチ・グループ、コタ、ビューティ ガレージ、アジュバンホールディングス、ミルボン







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