大手アパレルメーカーのワールド(World Co., Ltd.)は、グループの多様なプラットフォームサービスを、仏壇・仏具などの製造販売を行う業界最大手の老舗はせがわグループ(2019年3月期売上高190億円・東証一部上場)の新業態に提供する。その提供を得て、6月14日にはせがわの子会社の田ノ実(たのみ)は、「食」と「祈り」をテーマにしたライフスタイルショップ「田ノ実(Tanomi)」1号店を自由が丘にオープンする。
「Japanese Food & Culture 日本の生活文化を食の視点から楽しむ店」をコンセプトに、古くて新しい“日本の食”に焦点を当て、お米、糀(こうじ)、発酵食品を中心とした食と雑貨を取り扱う。日本人の生活にある「祈り」(かつては作物の豊作祈願、いまは初詣やお墓参りなど)の傍らにはお酒やお餅などの食べ物が供えられることから、「祈り」を「食」からひもとく事業になっている。1階がショップで生活を彩る食品や雑貨を販売し、2階はカフェ&ダイナーでお米と季節野菜の料理を提供する。3階はフリースペースで、日本の季節行事と食を暮らしに取り入れる教室から、生産者と直接話し、生産物の背景を学ぶ講座まで、幅広く展開する予定だ。
ワールドは同店の開発にあたり、グループで運営する複数の雑貨業態のノウハウを提供した。オープン後のショップ運営についても、販売・在庫管理などの商品管理システムや販売実績の検証サポートなど、多様なプラットフォームサービスを用意している。ワールドはこのようにブランド開発、店舗運営ノウハウや、全2400を超える店舗ネットワーク、販売スキルの高い人材などの“リアルなリソース”を活用したプラッットフォーム事業を推進しており、ファッション業界における総合サービスグループへの進化を目指している。