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イチローや松井秀喜らのグラブ作りを手掛けてきた「ミズノ」の岸本耕作氏が「現代の名工」に認定

Nov 9, 2024.高村 学Tokyo, JP
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ミズノは11月8日、イチローや松井秀喜、上野由岐子らのグラブ作りを手掛けてきたミズノテクニクス波賀工場の岸本耕作氏が、厚生労働省から2024年の「卓越した技能者(現代の名工)」に認定されたと発表した。岸本耕作氏は、米国メジャーリーガーや日本のプロ野球選手を中心に年間で200名のグラブの製作と監修を務め、卓越した技術を持つ職人として長年にわたって彼らのプレイを支えてきた。

「卓越した技能者」とは、技能者の地位と技能水準の向上、優れた技能の継承などを目的に設立され、最高水準の技能を有し、他の技術者の模範たるにふさわしい卓越した技術者に与えられるもの。昭和42年に第1回の表彰が行われて以来、現在までに7,234名が表彰されている。

今回の受賞に際して岸本耕作氏は、印象に残る選手としてイチローを挙げており、グラブ作りでのエピソードを披露した。シアトル・マリナーズに所属していた当時、イチローにグラブを使ってもらえるまでに約2年かかったという。

「初めてグラブをお渡ししたのは2006年1月です。アメリカにも一年に3回行きました。訪問するたびに厳しい注文をいただき、手にグラブをはめてもらえないことさえもありました。途中、守備位置がライトからセンターに変わったこともあり、イチロー選手のグラブに対する要望の変化についていくのにも苦労しました。2007年シーズン中盤『これなら使えますね』という言葉を初めていただきました」と、岸本耕作氏は語っている。

ミズノグループ社員では、これまでにグラブ作り職人の坪田信義氏、バット作り職人の久保田五十一氏が認定されている。

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