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世界同時下落の衝撃、欧米ファッション&ビューティ株が総崩れ 「SVT グローバル」103.76%の大幅下落|3月3日

NEWMar 4, 2026.高村 学Tokyo, JP
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欧米を中心としたファッション&ビューティ関連33銘柄で構成する「SVT グローバル」は3月3日、構成銘柄の騰落率合計がマイナス103.76%となり、前日に続いてクラッシュ級の下落となった。中東情勢の急激な緊迫に端を発した全面安展開で、上昇したのはラルフ ローレンとコロンビア・スポーツウェアの2社のみ。世界のファッション&ビューティ関連株に売りが広がる厳しい一日となった。

前日に続き、下げの中心となったのは欧州ラグジュアリーだ。主な銘柄の下落率は次の通り。

ケリング -6.35%
モンクレール -6.47%
フェラガモ グループ -7.40%
ブルネロ クチネリ -5.57%
LVMH -3.52%
エルメス・インターナショナル -3.53%

ラグジュアリーは通常、景気変動の影響を比較的受けにくいとされる分野だ。顧客の中心が世界の富裕層であるため、一般消費が弱くなっても売上が急激に落ち込むことは少ない。しかし今回は、そのラグジュアリー株まで大きく売られた。これは市場の不安が特定の企業や業界の問題ではなく、中東情勢の緊迫化に対する懸念がより広い経済環境へと広がっていることを示している。

さらにラグジュアリー企業の多くは、中国市場への依存度が高い。中国の富裕層や観光客による消費は、この業界の重要な成長源となってきた。世界経済の先行きが不透明になると、中国の消費回復への期待も揺らぎやすい。今回のラグジュアリー株の下落には、そうした懸念も影響しているとみられる。

「ウォッチ&ジュエリー」セクターも大幅な下げとなった。富裕層消費の象徴ともいえる分野だが、今回のように市場全体の不安が強まる局面では例外ではない。特にスイスの時計企業は中国市場への依存度が高く、世界経済の先行きが見えにくくなると株価に影響が出やすい。

リシュモン -4.05%
スウォッチ・グループ -3.07%

「グローバル・アパレル」セクターも大きく下げた。景気の先行きが不透明になると、まず売りが出やすい銘柄でもある。とくにSPA(製造小売り)は大量生産・大量販売のビジネスモデルであるため、消費が鈍化すると在庫や販売の見通しに影響が出やすい。

インディテックス -4.44%
ヘネス・アンド・マウリッツ -3.13%
ファーストリテイリング -4.22%

「スポーツ&アクティブ」セクターも例外ではなかった。スポーツブランドはここ数年、健康志向の高まりやスポーツ市場の拡大を背景に成長が続いてきた。今年に入り、株価を上げてきたセクターだが、厳しい局面に反転している。

オン -6.09%
アシックス -4.85%
アディダス -2.81%
ナイキ -2.64%

ビューティ分野も同様だ。化粧品や日用品は比較的安定した分野と見られることが多いが、今回はそれらの銘柄にも売りが広がった。市場全体の不安が非常に強いことを示している。

ロレアル -4.52%
ユニリーバ -3.60%

今回の下落では前日比較的底堅かった日本株まで崩れた点も特徴的だ。ファーストリテイリングやアシックスが下落したことで、地域ごとの差が縮まり、売りが世界的に広がったことがうかがえる。ファッション&ビューティ業界は一括りに語られがちだが、実際にはラグジュアリー、スポーツ、SPA、ビューティなど異なるビジネスモデルで構成されている。それでも今回のように、ほぼすべての分野で株価が下落する局面にさらされた。3月3日の「SVT グローバル」は、ファッション&ビューティ業界全体が世界経済の不安に巻き込まれた象徴的な一日となった。

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