
「エドウイン(EDWIN)」は、東京・原宿のコンセプトショップ「EDWIN TOKYO HARAJUKU」の9周年を記念した特別モデル「大日本ジーンズ」の販売を開始した。最大の特徴は、一般的な「メイド・イン・ジャパン」をさらに一歩進め、原材料の綿から日本産にこだわったデニムであることだ。
「メイド・イン・ジャパン」とは通常、生産・製造の最終工程が日本国内で行われた製品を指す。つまり、日本で縫製されていれば、素材が海外産であっても「日本製」と表記できる。しかし、「エドウイン」は長年、日本製生地の「ジャパンデニム」を作り続けてきたものの、原料である綿は自給率がほぼゼロのため、実際には海外産綿に頼らざるを得なかった。「本当の意味での日本製ジーンズをつくりたい」。その理想を形にしたのが、今回の「大日本ジーンズ」だ。
採用したのは、東日本大震災の津波で稲作が困難となった東北の農地で栽培された国産綿だ。塩害に強い綿花を育てることで、被災地の新たな農業として根付き始めた取り組みだ。この綿を他国産とブレンドせず100%使用し、デニム生地の緯糸に採用。想いが詰まった国産綿だけで織り上げた、希少性の高いデニムが完成した。
生地を紡績したのは、国内外で高評価を集める日本綿布社。緯糸に和綿100%を使い、経糸にはロープ染色したピュアインディゴ糸を採用。太番手の6番糸により、肉厚でザラ感のある力強い風合いが生まれた。
さらにセルビッジ(生地端)にもこだわった。一般的に赤耳が多いセルビッジだが、今回は日本の象徴色「ジャパンブルー」を選択。しかも、生地部分とは異なる綛染めインディゴ糸を使用し、芯までしっかり濃く染め上げることで、色を保ちながら深い経年変化を楽しめる仕上がりとなっている。
ブランドラベルには、害獣として駆除される鹿革を有効活用する「チバレザー」を採用。経年変化を楽しめる鹿革に「EDWIN」ロゴを刻印し、その上から「大日本ジーンズ」を象徴する日の丸モチーフをプリント。原料の背景まで視野に入れたサステナブルな選択だ。
日本の綿花栽培が衰退した1930〜50年代は、ジーンズの原型が確立した時代でもある。「エドウイン」は今回、日本産綿を使いながら、同時代のヴィンテージディテールをオマージュしたモデルを展開。ルーズフィットにシンチバック、バックポケットの当て布など、当時の仕様を忠実に再現したジーンズに加え、同デザインの短丈デニムジャケットもラインナップする。
「大日本ジーンズ」は、単なる国産製品ではなく、原料・生地・縫製のすべてが日本という究極の「メイド・イン・ジャパン」を実現した一着。震災からの復興、日本の綿花栽培の未来、デニム文化への敬意など、さまざまなストーリーを内包する特別なプロダクトとなっている。
「大日本ジーンズJKT」は52,800円、「大日本ジーンズ」は39,600円で、「EDWIN TOKYO HARAJUKU」と公式オンラインショップで発売中。
























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