注目は設立35周年を迎えた「ツモリチサト」のランウェイショー 「Rakuten Fashion Week TOKYO」2026春夏が9月1日開幕決定

楽天グループと一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、9月1日から6日までの期間、「Rakuten Fashion Week TOKYO 2026 S/S」を開催すると発表した。
2005年に発足した前身のファッション戦略会議から数え、今年で20周年を迎えるファッションウィーク。これまでに524ブランドが参加し、累計1844回のショーが行われた。過去最多出展ブランドは「ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)」の30回で、その継続的な取り組みが注目されている。
今回の2026年春夏シーズンでは、楽天グループが日本のファッションブランドを支援するプロジェクト「バイアール(by R)」で発表する「フェティコ(Fetico)」を含む、全23ブランドの参加が決定。今回から、「ランウェイショーがあるものを公式スケジュールの対象とする」という定義が明確化され、フィジカル形式での実施に絞った構成となっている。主会場は引き続き「渋谷ヒカリエ」で、各ブランド独自の会場でのショーも予定されている。
特に注目は、ブランド設立35周年を迎える「ツモリチサト(TSUMORI CHISATO)」による記念ショーだ。デザイナー津森千里の独自の世界観がどのように表現されるかが期待されている。さらに、ショーに加えて過去のアーカイブ作品も展示予定となっており、長年のファンにとっても見逃せない内容だ。
また、新たな才能の発掘を目的とする支援プログラム「JFW NEXT BRAND AWARD 2026」も同時に発表され、グランプリには「ムッシャン(mukcyen)」を手がける木村由佳が選出された。特別賞には「ジュンワイ(Jun.y)」の山本淳が選ばれている。
審査委員を務めたファッションデザイナーの滝沢直己は、「ブランドは、どんな人が作っているかが大事だと思っているが、服からデザイナー像が伝わってきた。ブランドに関わっている人や工場の思いが共鳴して見えてきた」と講評。グランプリに輝いた木村由佳は、「ブランドの革新を大切にしながら、今後も取り組みを続けていきたい」とコメントしている。
「Rakuten Fashion Week TOKYO」は、今後も日本発のクリエーションを世界へ発信する重要なプラットフォームとして、次世代デザイナーやブランドの登竜門となることを目指している。20年の節目に立つ今回の開催は、日本ファッションの「過去・現在・未来」が交錯する、特別なシーズンとなりそうだ。