
ゴム・プラスチックなどの素材を開発・製造するアキレスは5月12日、2025年3月期の通期連結決算を発表した。売上高は790億9300万円(前年比0.6%増)、営業利益は4億3600万円の赤字(前年は9億5800万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億2700万円(同82億1000万円の赤字)だった。
中国子会社が所有する車輌資材事業の固定資産について、特別損失として32億5600万円を計上し、営業利益と経常利益が3期連続の赤字となった。また、最終利益は黒字転換したものの、予想値の18億5000万円には未達だった。アキレスは経営責任を明確にするため、役員報酬を減額する。日景一郎社長は月額報酬の40%、会長と常務は30%、社外取締役を除く取締役は20%を減額する。対象期間は4月から6月までの3カ月間。
アキレスは原材料価格やエネルギーコスト、物流費の高騰などを理由にシューズの国内生産を2026年3月末までに段階的に終了することが決まっている。「ブルックス(BROOKS)」などのシューズ事業は、売上高は101億1600万円(前年比2.9%減)、営業利益は9億7200万円の赤字(前年は8億4100万円の赤字)だった。
アキレスの2026年3月期の連結業績予想は、売上高は810億円(前年比2.4%増)、営業利益は15億円(前年は4億3600万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億5000万円(前年比87.0%増)を見込んでいる。