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Japan|「百貨店の進化形」を集大成、大丸心斎橋店 本館は9月20日にリニューアルオープン

Jun 17, 2019.久米川一郎Osaka, JP
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大丸心斎橋店の本館リニューアルオープンが、今年9月20日に決定した。これは6月11日に行われた記者発表で明らかにされたもの。この発表では、現在百貨店展開されている北館については、不動産賃貸型(定期貸借方式)にビジネスモデルを転換。地下2階から地上7階は大型テナントとして、同じJ.フロントリテイリング(JFR)グループ傘下のパルコが出店する。8階から13階は不動産事業部が運営し、14階は大丸心斎橋劇場およびイベントホールになる。

一方、今回建て替えが完了する大丸心斎橋 本館(南館)は、基本的には百貨店形態だが、JFRが推進している百貨店改革の集大成として、「百貨店の進化形」を示したいとJ.フロント リテイリングの山本良一取締役兼代表執行役社長。具体的には、従来の百貨店のように婦人服、紳士服といったカテゴリーにとらわれないフロア構成や館の60%以上が定期賃貸借契約で、ブランドの世界観を制約なく発揮する特別感のある空間を作る。また新しさのシンボルとしてアート作品の設置やイベントの開催が行われる。一方、百貨店のカテゴリーとして有望な化粧品、ラグジュアリーブランド、宝館品、時計などは従来の契約形態(掛率ビジネス)が採用される。

こうした定期賃貸方式と掛率ビジネスの併用は、JFRが2017年にオープンしたGINZA SIXの成功で培ったノウハウであると同社。入居テナントは370だ。

建て替え前の本館は、米国出身の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計し、歴史的な建造物として知られていた。このためリニューアルには制限があり、今回は実に86年ぶりの建て替えだった。御堂筋側の外壁や、天井やエレベーターの周囲に施されたアールデコ調の装飾は再利用されている。

また、北館と南館をつなぐ連絡通路については、2021年春の完成を予定している。この連絡通路によって8万㎡を超えるハイブリットな商業施設が完成する。百貨店とパルコによる大型共同開発は「上野フロンティアタワー」に次ぐ2つ目の事例になる。

加えて、JFRは、御堂筋を挟んで、JFRが運営する「ホテル日航大阪」の商業施設(ホワイトアベニュー)の改装にも着手するのを始め、周辺の開発にも積極的に取り組み、「世界が憧れる、心斎橋」を目指す。

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