BUSINESS NEWS
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail

メンズスーツの苦戦が続く青山商事、中間赤字拡大も株式分割で株価は反発

NEWNov 12, 2025.セブツー編集部Tokyo, JP
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail
撮影:セブツー

紳士服販売大手の青山商事は11月12日、2025年3月期中間期決算を発表した。売上高は819億7300万円で前年同期比3.0%減、営業利益は7700万円と88.0%減少、親会社株主に帰属する中間純利益は8億5600万円の赤字となり、赤字幅が前年同期の6億3000万円から拡大した。

同社は決算発表とともに取締役会を開き、普通株式1株を3株に分割する株式分割を決定。効力発生日は2026年4月1日となる。この発表を受け、株式市場では株価が反応し、翌日の取引開始から前日終値比で100円超高、上昇率は4%超と反発している。

主力のビジネスウェア事業では、「洋服の青山」や「スーツスクエア(SUIT SQUARE)」「麻布テーラー」などのブランドを展開。売上高は501億8000万円で前年同期比5.9%減、営業利益は23億9000万円の赤字(前年同期は15億2100万円の赤字)となった。主力事業の赤字幅が拡大した背景には、メンズスーツの販売着数が前年同期比14.0%減と落ち込んだことがある。

一方、フランチャイジー事業は好調だった。青山商事は「洋服の青山」店舗の余剰地を活用して、焼肉店「焼肉きんぐ」や和食レストラン「ゆず庵」などの飲食店を展開。また、リサイクルショップ「セカンドストリート(2nd STREET)」や、24時間年中無休のフィットネスジム「エニタイムフィットネス(ANYTIME FITNESS)」のフランチャイズも手掛けている。フランチャイジー事業の売上高は83億3200万円(前年比8.4%増)、営業利益は5億8100万円(同7.7%増)と増収増益を達成した。

雑貨販売事業は、売上高は77億7000万円で前年同期比1.0%増ともわずかに増収となったものの、営業利益は9200万円(同42.1%減)と4割超の減益となった。

青山商事は同日、2026年3月期の連結業績予想も修正した。売上高は従来予想の1998億円から1970億円へ下方修正(前年比0.7%増)、営業利益は140億円(同11.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は95億円(同1.1%増)と据え置いた。

青山商事は今後も、ビジネスウェア事業の販売改善とフランチャイジー事業の拡大を軸に、業績回復を目指す構えだ。市場では、株式分割による投資家への魅力向上や、店舗余剰地の有効活用が注目されている。

READ MORE