
CtoCメディアプラットフォーム「note」を運営するnoteの株価が10月8日、前日比22.32%高の300円上昇でストップ高となった。株価は4日続伸となり、7日に発表された2025年11月期の通期業績予想の上方修正が買いを呼んだ形だ。
noteは2022年12月21日に東証グロース市場に新規上場しており、高い成長を維持している。今年1月6日の始値が523円だった株価は、10月8日に1,644円まで上がり、214.3%上昇した。3倍超の株価上昇の背景には、会員登録者数の増加と流通総額の伸びがある。現在、noteの会員数は1000万人を突破しており、個人クリエイターから企業まで幅広く利用されている。8月末時点の流通総額は前年同期比27.4%増の55億3700万円と高い成長を維持していることも、投資家からの評価を高めている。
加えて、noteは今年4月、子会社と共同で物語投稿サイト「TALES」をリリース。既存の投稿プラットフォームと連動させることで、クリエイターが新たな収益源を得られる仕組みを整えている。これにより、ユーザー基盤の拡大や流通総額のさらなる増加が期待されており、株価上昇の追い風となっている。noteのサービスは、文章や写真、動画など多様なコンテンツを個人が自由に発信できる点が強みで、最近では企業のマーケティングやブランディング用途としても活用されている。
2025年11月期の連結業績予想は、売上高41億2500万円(前期比24.5%増)、営業利益2億円(同278.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3億3000万円(同233.5%増)を見込む。増収増益が見込まれる背景には、有料マガジンやサブスクリプション型コンテンツの拡充、さらに「TALES」など新規サービスの投入による収益多角化がある。