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ワインと時計をこよなく愛する男・三宅スタンレーの連載第2回:DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)

Aug 12, 2022.三宅スタンレーTokyo, JP
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人生を楽しむ術を知り尽くした男、三宅スタンレー。人生を豊かなものにしてくれるワインと時計との出会いを求めて、いつも世界のどこかを旅している。先月から始まった連載では、三宅スタンレーがこよなく愛するワインと時計を紹介していきます。

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みなさん、こんにちは。三宅スタンレーです。真夏日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。「私たちは誰もが星であり、光り輝く価値があるのです」とはマリリン・モンローの名言ですが、私は今、星の聖地と言われている長野県の野辺山でこの原稿を書いています。星を眺めながら暑気払いをと思い、ここ野辺山に来ましたが、旅のお供はやはり美味いワインでしょう。ということで、今回は私のワインコレクションを少し紹介します。

私は1000本以上のワインを所有していますが、そのなかでも一等星のごとく光り輝くワイン生産者といえば、やはりDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)と言って異存はないでしょう。特に世界最高レベルと評される「ロマネ・コンティ」は、ワイン好きであれば一度は口にしてみたいワインではないでしょうか。ワインの聖地と呼ばれるヴォーヌ・ロマネ村のグラン・クリュ(特級畑)で造られる「ロマネ・コンティ」は、口にするたびにそのミステリアスで掴みどころのない味わいに言葉を失います。DRCは、「ロマネ・コンティ」のほかに「ラ・ターシュ」や「モンラッシェ」「ロマネ・サン・ヴィヴァン」といった8つのグラン・クリュを所有していますが、そちらのコレクションはおいおい紹介していくとして、今日は2006年の「ロマネ・コンティ」のマグナムボトルを紹介します。

赤ワインの最高傑作、輝く宝石などと称される「ロマネ・コンティ」の特徴をあえて説明するなら、バラの花弁にシナモンやミント、そこに果実を添え、深緑の森の中で深く呼吸をするような安息感がある、といった感じでしょうか。2006年はブルゴーニュにとって非常に難しい年でしたが、こういう年こそ造り手の力量と熱量に触れることができるわけですが、DRCは絹のような滑らかな口当たりでとてもピュアリーなワインを見事に造り出しました。「ロマネ・コンティ」は真円、もっと言えば完全球体を連想するワインですが、この年は真空の中に佇む真球のような味わいです。このマグナムボトルは2006年の純粋なスタイルを享受しており、ぜひ私のワインリストに加えたいと思い、手に入れました。

 

 

私は、自分への労いや英気を養うときにワインを開けることが多いのですが、大切な友人のためにこの私的ワインリストのなかから特別な一本を開けることがあります。1000本以上もワインを所有していたら一生かけても飲みきれないのではとよく言われますが、幸いなことに多くの大切な友人に恵まれていますので、これでも足りないくらいだと感じています。風水では運気の良い年に収穫されたブドウで造られたワインを飲むと、開運をもたらすと言われています。私はいつも相手にとって運気の良い年のワインをセレクトして、もてなしています。そんなこともワインの密かな楽しみ方のひとつですね。ワインは人の輪をさらに広げてくれますし、私にとってワインコレクションは良質な人間関係のバロメーターかもしれません。

野辺山には1週間ほど滞在して、仕事に戻ります。星の聖地にワインの聖地、良質な文化の発祥地は独特のエネルギーを発していますね。星とワインで英気を養い、次回はどこの聖地からお届けしましょうか。それでは、みなさん、また次回!

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