ストックフォトやCM制作を手がけるアマナは12月23日、未定としていた2020年12月期決算の業績予想を発表した。売上高は170億円(前期は230億3100万円)、営業利益は17億5000万円の赤字(同9700万円)、当期純損益は28億円の赤字(同2億2300万円の赤字)になる見通しだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で受注が減り、販売管理費や賞与などを抑制したものの、売上高の大幅な減少を補えない見込みだ。さらに、12月1日には、連結子会社だったアマナデザイン(代表:澤幸宏)において、売上高の架空計上が発覚し、そのための調査関連費用が今後見込まれることから、当期純損失の計上を予想している。この問題は、2020年7月1日付けでアマナによる吸収合併により解散したアマナデザインで発生したもので、売上高の架空計上のほかに、売上高と外注原価の期間帰属に誤りがあったことも発覚している。アマナは特別調査委員会を設置し、現在も調査を進めているが、同社経営陣の一部が当時その認識を持っていた疑いがあるという。アマナデザインは2014年1月に設立された会社で、ビジュアルコミュニケーションの企画やデザインを手がけていたが、債務超過に陥り、同社に対してアマナが保有する債権約3億円を放棄し、吸収合併した。なお、特別調査委員会による調査結果は、調査報告書を受領後、速やかに開示するという。