
紳士服大手のはるやまホールディングス(以下、はるやまHD)は5月15日、2025年3月期の通期連結決算を発表した。売上高は361億3500万円(前年比0.6%増)、営業利益は6億2500万円(同32.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億7000万円(同65.2%増)と増収増益だった。
また、はるやまHDは同日、中村宏明社長が退任し、現会長の治山正史氏が社長に復帰すると発表した。治山正史氏は会長職との兼務となる。治山正史氏は姉の岩渕典子氏、父で創業者の治山正次氏の創業家らと取締役再任をめぐって対立が続いていたが、昨年6月に開催された株主総会で取締役再任案が可決されたことでひとまず一族対立は決着していた。
岩渕典子氏は当時、「現在創業以来、最大の危機です。治山正史氏に経営させていては立ち直れませんし、同氏が社内にいては同氏の影響を受け改革が進みません。2022年3月期も前期同様の巨額赤字を計上しています」と主張。2022年3月期は78億9600万円の最終赤字を計上したが、その後はるやまHDは3期連続で最終黒字を達成している。
はるやまHDの2026年3月期の連結業績予想は、売上高は375億円(前年比3.8%増)、営業利益は6億3000万円(同0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億円(同25.4%減)としている。