
撮影:セブツー
「シャネル(CHANEL)」を運営するシャネル・リミテッド(Chanel Limited)は5月20日、2024年12月期の通期決算を発表した。売上高は前年比4.3%減の186億9900万ドル(約2兆6737億円*)、営業利益は同30.1%減の44億7900万ドル(約6404億円)、当期純利益は同28.2%減の33億9900万ドル(約4860億円)と減収減益だった。
シャネル・リミテッドは、2023年12月期に前年比で16%増となる売上高197億ドル(当時のレートで約3兆535億円)を計上したが、今期は3兆円を割り込む結果となった。
地域別での売上高は、欧州が56億7600万ドル(約8116億円、前年比0.6%増)と微増だったものの、アジア太平洋、米国ともに減収だった。特にアジア太平洋は中国市場の低迷の影響で売上高は92億3300万ドル(約1兆3203億円、同7.1%減)だった。2024年は中国・杭州で過去最高の観客数を集めてメティエダール・コレクションを開催、さらに南京や成都に新たな店舗をオープンするなど、投資額を増加させてはいる。米国の売上高は37億9000万ドル(約5419億円、同4.2%減)だった。米国ではニューヨークの五番街に新店舗をオープンするなどしたが、苦戦した。
シャネル・リミテッドは、投資額を40%以上増加させて積極的に投資を行っており、キャッシュフローは18億4200万ドル(約2634億円、前年比50.9%減)と前期から半減している。「シャネル」のアーティスティック・ディレクターにはマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)が就任しており、その手腕に世界中が注目している。
*1ドル=143円換算(5月22日時点)