BUSINESS NEWS
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail

パリ五輪選手ユニフォームの公募選考委員氏名を明らかにすべきでは?

Jun 14, 2023.三浦彰Tokyo,JP
VIEW721
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail
AOKIホールディングスが手掛けた東京五輪の公式ユニフォーム

早いもので、来年2024年はパリオリンピック&パラリンピックの年だ。3年前の東京五輪・パラリンピックは思い返せば、トラブル・不祥事のオンパレードだった。①新国立競技場の建設計画が予算オーバーでザハ・ハディド案が白紙、②佐野研二郎氏のエンブレムのデザインパクリ疑惑で白紙、③桜田義孝・五輪担当相が不用意発言で辞任、④コロナ禍で2020年開催は2021年開催へ、⑤森喜朗組織委員長が女性蔑視発言で辞任、⑥佐々木宏・開閉式クリエイティブディレクターが渡辺直美蔑視問題で辞任、⑦作曲担当の小山田圭吾がいじめ問題発覚で辞任、⑧絵本作家の「のぶみ」が不適切発言でイベント参加辞退、⑨ショーディレクターの小林賢太郎(ラーメンズ)がお笑いコンビのラーメンズ時代にナチス・ドイツのユダヤ人大虐殺をコントのネタにしていたことがわかり炎上。

いやはや、こんな不祥事・トラブル続きでよくも根気強く開催に漕ぎつけたものだと思う。

しかも、東京五輪・パラリンピックのスキャンダルは、終わってからさらに第2幕を迎えたのだった。五輪組織委員会の高橋治之元理事(電通元専務)を中心にした大汚職事件である。スポンサー企業だったAOKIホールディングス、KADOKAWAから逮捕者が出て、広告代理店の電通、ADK、大広などからも逮捕者が出た。東京オリパラは、開催前と開催後に日本という国がいかにダメな国になったかを思い知らせることになった。もう思い出したくもない暗黒史だ。

さて、東京五輪の暗黒史回顧に紙数を費やしてしまったが、本題に入る。

毎回大不評な開会式に着用する選手団のユニフォームのデザインのことだ。前回東京オリパラでは、スポンサー企業のAOKIホールディングスが手掛けた。日の丸カラーの白と赤のセットアップで、ジャケットには日本古来の伝統柄で縁起が良いとされる「工字繋ぎ」を陰影でプリントしている。手堅いデザインだと好意的な少数意見もあるが、もう少しオシャレでスマートにならないのかという意見が圧倒的に多かった。このデザインは公募になっていたはずだが、結局スポンサー企業のAOKIホールディングスが手掛けているのは何故なのかという疑問に行き当たってしまう。ちゃんと審査されていたのだろうか。

前々回の2016年リオデジャネイロ五輪は、公式服装選考委員会の協議の結果、高島屋が福島県喜多方市の縫製メーカーと協力して作ったものが選ばれた。例によって日の丸モチーフの赤いジャケットと白のパンツの組み合わせだ。全くもってなんとかならないのかという声が多い。

「むしろ公募という形に問題があるのではないか」あるいは「問題があるのは応募者ではなく、応募者の中から最善のものを選ぶ選考委員の方なのではないか」というような声が聞こえてくる。JOC(日本オリンピック委員会)に問い合わせたところ、ナシのツブテだ。これだけ不評が続いているのだから、選考委員、選考委員長の氏名公表をした方が良いと思う。ちょっとでも疑念を抱かれるようなことはもうしない方がいいと思うのだが、どうも聞く耳はないらしい。

なお、パリオリンピックのTEAM JAPAN選手団「公式服装作成」事業に関する企画競争公募への参加意思表明書の提出期限は2023年6月16日(金)17時だ。詳しくはJOCまで。

 

READ MORE